第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#39
星魔の絶戦 千変VS星の白金Z〜Desolation Crisis “Mammon” “Leviathan”〜
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残り数秒を待たずして、一方は原子も残らずに消滅する。
最終決戦、そのコトを心で、否、魂で感じている両者は
この局面に文字通りスベテを振り搾る。
承太郎は腕ももげよ云わんばかりに膂力を篭め、
シュドナイは我が身消え去れと吼えんばかりに炎気を灌ぐ。
加速と重量の分、状況はややシュドナイが有利か?
しかし承太郎のスピードと瞬発性もまた斯くの如し、
そしてその趨勢も、先の決着すら意識から吹き飛び互いの存在しか眼に入らない。
そう、 “互いの存在しか”
割れた次元の 『向こう側の者達』 も同様に。
ヴェ・ガ・ン゛ッッッッッッッッ!!!!!!!
正気にては大業滅せず。
狂気にては神威発せず。
決して並び立たぬ理が、同時に発顕しそして砕けた。
「な、に――!?」
「ぬおぉ――!?」
予測もつかなかった未曾有の急転に、承太郎、シュドナイ、共に驚愕を吐き出す。
超パワーの中心を基点として、何と神風を纏ったスタンドパワーが、
それ以上に不滅の “神鉄” が、奇異奇矯なる形状を以て突如崩れ始めた。
ヴェゴンッッ!! ヴォゴンッッ!! ヴュゴンッッ!!
「うおおおおぉぉぉぉぉぉッッ!?」
「なにいいいぃぃぃぃぃぃッッ!?」
聴いたコトのない、そもそも音韻に区分出来ない唸りを響かせて、
カタチ無きモノとカタチ亡かぬモノは同時に毀れる。
その様相は無数の直方体、しかし内部に多元空間を象徴するような同型の孔が有り、
微細な誤差も歪みもなく、神の法則で在るかの如く次元を貫いた 『元凶』 を断つ。
【多 元 宇 宙 論】
いま我々が存在するこの宇宙は、唯一無二のモノではなく
その次元の “向こう側” には 「ほぼ同一」 の宇宙が
【無限】 に 『並行』 していると定義する時空説。
現代科学では未だ仮説の域を出てはいないが、
ソレが疑う余地のない 『真実』 であるというコトは百数十年前、
“異魔神” 呼ばれた一人の男の 『能力』 に拠り証明されている。
一体何のために?
無限とも云われる夥しい宇宙がその果てに “ナニを” 形成しているのかは
『神』 という概念以外知る事は不可能だがともあれ、
「この世界」 に存在するモノは多少の例外はあれど
「別の世界」 にも存在する。
それは物質、生物を問わず個々の持つ能力、思想、精神、
果ては国家、歴史、運命に至るまでほぼ同一である。
故に次元の壁が崩れ去り、“向こう側” が剥き出しになれば、
鏡合わせのように同様の人物、光景、状況が同一時間軸上に露わとなる筈だ。
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