暁 〜小説投稿サイト〜
STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#39
星魔の絶戦 千変VS星の白金Z〜Desolation Crisis “Mammon” “Leviathan”〜
[6/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
優位を捨て何故飛び込んでくる? 
相手の立場で類推する承太郎の戦闘思考が
即座に最悪以上の解答を弾き出した。
“もっと有利な方法が在る”
開いた距離で 「加速」 をつけ、
勢いをそのままに號撃へと転化する戦法。
 打撃の基本は射出時の脱力と着弾時の硬直、
この対称差が大きければ大きいほど威力を増す。
 基本乃ち奥義の要、限界まで加速し音速に達した瞬間、
大獄変貌を顕界し超重の牽引力すらも上乗せして、
右と左の “双 號 撃(そうごうげき)” を刳り出すのがシュドナイの描く終極。
 中途半端に生かせば 「策」 を生み出す、
絶体絶命に追い込んでもこの男は 「成長」 する。
 ならば微塵の(いとま) すら与えず殲滅しむるべし。
 先刻の凄まじい怒濤すら、シュドナイにとって 「布石」 に過ぎなかった。
 この大獄 “双號撃” を刳り出すのに必要な距離を 「空けた」 だけだ。
(防御も回避も完全に封じたまま一気にブッ潰す気か……!
確かにあの “デカブツ” ぶら下げてねぇなら、
どこに逃げても絶対ェ追いつかれる……!)
 正確には追いつく必要すらない、加速力、牽引力、そして双號力、
この三重の超衝撃ならば射程10メートル以内で刳り出せば
承太郎の躯はスタンドごと粉々だ。
 シュドナイほどの遣い手にとってこの発動条件は破格以上に容易な事象、
寧ろ人間で在るにも関わらず二度までの “大業” を行使させた
承太郎をこそ称賛すべきかもしれない。
(避け、られねぇ……!)
 自暴とも諦観とも取れる身構えで生身の拳を握る無頼の貴公子。
 如何なる微細な予備動作をも見逃すまいと、
雷獣の双眸が刃のような突風の中でより尖る。
(逃げられねぇ……!!)
 大獄変貌、射程50メートルを切った所で微塵のブレなく、
號慾が剛腕を覆い流線型の衝撃波を形成すると同時にその表面が摩擦で赤熱する。
 もう何をどうしようと絶望しかない、瞬間的な極点突破、
承太郎の携える無数の 『流法(モード)
そのどれもが、この状況には対応できない。
(なら……ッッ!!)
 そう、 “承太郎には”





 ズ・ズゥ〜〜ッッ!!






 脇で佇むスタンドが異様な構えを執ったのを、高熱で歪む雷獣の視界が捉えた。
 キツク握り締めた拳、しかし親指と人差し指だけは開いて柔軟、
にも関わらず歴然とした顕示力を伴ってシュドナイの意識を引き付ける。
 獄界衝突まであと20メートルの距離、
最早勝敗の大勢は決したと断ずるに充分な光景、
その最中スタンドが構えた指先をそのままに、脚を大きく開いて腰を落とし
闘技(ワザ)の連動体勢に入った。




 (かみ)!!



 左腕を
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ