第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#39
星魔の絶戦 千変VS星の白金Z〜Desolation Crisis “Mammon” “Leviathan”〜
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飛ばされ、ガラ空きになったボディに
大地の残骸がブチ当たる。
「がはぁ――ッ!」
だがそれすらも着弾後数秒要さず粉々となり破壊の大乱流は執拗に
スタープラチナのボディを拉ぎ承太郎の躯を苛む。
やがてその空間のうねりに堪えられなくなった
肉体と幽体が裡側から裂け、血の散華を咲かせた。
強者の猛執、弱者の劣情に同じく、正に人間の “欲望” そのものの悪辣さ。
自身はリスクを負わず、是非も問わず、対象の有無も厭わないまま
骨の髄まで一滴残らず徹底的に毟り搾る。
豪壮な外見とは裏腹の、 『最悪』 なる本性を裡に孕む、
蛇蝎が如き存在の號器。
「ぐふぅっ!」
塵芥と化した残骸の海に叩きつけられる本体を、
スタンドが本能的に庇い落下衝撃を分散する。
しかしそれも1000のダメージが1減った程度、
承太郎の肺腑はドス黒く染まった喀血を無情に嘔き出す。
無論芸術作品の如く均整の取れた体躯は大獄の號圧でズタズタだ。
しかし承太郎が立ち上がろうとするより速く、
1000メートル以上離れた先、底の見えない暗孔の縁に佇む雷獣が、
大地を割かつが如き威容にて、神鉄の號拳を天空に揮り挙げた。
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――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!
再び滅哭の大怒濤、承太郎とスタープラチナは紙人形のように無抵抗で吹っ飛ばされる。
(ぐぅ……ッ! ク、クソ!!
あんだけ射程距離が離れてンのに、
時限爆弾でも至近距離で爆発したみてーだッッ!!
これじゃあ近づけねぇ!!
このままどんどん距離が拡がれば何も出来ねーまま終わっちまうッッ!!)
破壊の號圧により街区の一画が軒並み大破。
瓦礫の残骸からレストランの看板を押し退けて
血染めの貴公子が怒りを滲ませて立ち上がる。
叛逆のその手に、黒いヘネシーのボトル。
ビギリと指先のみでキャップを弾き飛ばし
そのまま中身を飢えた獣のように一気呵成で呷る。
文字通りの自棄酒、血引きの口唇から漏れた甘い原液を手の甲で拭いながら、
空になったボトルを残骸の大地に叩きつける。
「チッ、あんま高級じゃあねぇな。
“熟かし” が足りねーから味も香りも薄っぺらいぜ」
火を吹くような熱い吐息、座った眼光が遠方を捉える。
間髪入れず第三撃を放ってくるかと想われた雷獣は意外、
承太郎は上空への跳躍をキャンセルした。
変貌解除、神鉄は元の剛槍に戻りそれを半身に構えたシュドナイが
背に拡げた翅翼で風を切り、殆ど音を発さず低空で飛翔してきた。
距離の
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