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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#39
星魔の絶戦 千変VS星の白金Z〜Desolation Crisis “Mammon” “Leviathan”〜
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しんてつにょい》・弑 弩(シ ド)ノ獄】
遣い手− “千変” シュドナイ
破壊力−S+++ スピード−D 射程距離−全長666メートル
持続力−E 精密動作性−E 成長性−E







 ソレは、愚かなる人間に絶対の裁きを下す、
無慈悲な偶像の 『断罪』 そのものだった。
 三度膨張を遂げた神鉄は、掲げる雷獣がチェスの駒ほどに視える超巨大な戦槌に変貌、
その全面に紫色の濁炎を纏わしさらに周囲をドス黒い放電が迸っている。
 正に終末の宣告、スベテの存在を生贄(くもつ)として捧げる “怪物” の降臨。
 だが。
 バキリッ! 鈍い音を立てて雷獣の一角がへし折れた、
継いでその頑強な体躯も脆く零れ出し、
背の翅翼が細い(とうこつ)骨を剥き出しにしてボロボロに、
禍々しき毒蛇の尾も根本から(から)びて地に落ちる。
 そう、回復も行なわず三度もの大獄変貌。
しかもその最後の一撃がこれまで以上の存在力を消費する超大業と在っては、
幾らシュドナイと雖もその肉体は堪えきれず無情に崩れ去るのみ。
渾 楔 颯(こんけつさつ)
 超絶の秘儀 『神砂嵐』 すらも凌駕する風の最 終 流 法(ファイナル・モード)であるが、
コレはその最終極威を刳り出した者と全く同じ。
 この闘争(たたかい)に於いて 「成長」 していたのは承太郎のみではない、
永きに渡る澱み、その一切を洗い流したシュドナイの精神も、
まるで別モノの如く核変(かくへん)していた。
 崩れ行く肉体、毀れ往く精神、消え去り逝く存在、
その一切を己が神鉄(ほこり)に込め、勝利を掴む!
 称讚するべしその無惨なる雄姿(すがた)、礼讚されるべしその気高き精魂(たましい)
傲岸で旁若な王はもう此処にはいない、
嘗てと同じ、否、それ以上に崇高な存在(おとこ)が、
ただ一人其処に在るのみ。 
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァ――――――――――――
――――――ッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!」
 噴出する己が()に塗れた猛将の “檄鎚” が大地へと敲き堕とされた。
 最早逃れる事敵わず、防ぐ事(あた)わず、如何なる宝具やスタンドでも、
『紅世最強の男』 が討ち放った心魂の一撃を征するコトは出来ない。
「……」
 逃れようのない破滅を眼の前に、承太郎の心は逆に澄んでいた。
 勝敗は別にして、善悪は抜きにして、
コレほどの男とココまで戦えた事を、スベテ誇りに想えた。
(シャナ……)
 だから、それ故に。
( 『約束』 護れねぇかもしれねぇ……ゴメンな……)
 終局に於いて、偽りようのない言葉が裡で零れた。

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