宇宙編
月決戦編
第41話 想い
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「隊長、大丈夫ですか?顔色が…」
自室でベッドに入ろうとしているところで、メアリーの声で意識が冴える。
「あのなぁ…一応上官で異性の部屋に入るのに、ノックも躊躇いもないのか?」
「アクシズではありませんでしたよ。私は隊長が心配で来ただけです」
「なんだそりゃ…。メアリーは変わったよな。初めて会った時はなんだか…近寄りがたい雰囲気だったけど、今は違う」
隣に腰掛けたメアリーの香りが、鼻を擽る。
「私もそう思います。自分が変わったのがわかる…今まで意識しなかったことに気づくことが増えたんです」
「意識しなかったこと?」
「はい、自分が知らない感情が増えました。…今もそうです」
なんとなく小恥ずかしい気持ちになったフーバー。
「好きっていうん…ですか?なんだか胸が熱くなって、あなたのことを見たいと思ってしまう…」
これは…告白?
「私、たぶん隊長のことが…」
顔を赤くして喋る彼女は、なんら変哲のない少女に見える。
「ごめんなさい…こんな時にわけわからないことを…ゆっくり休んでっ…!!」
顔を逸らして立ち上がった彼女を、少し強く引き寄せた。
「隊長…?」
「ったく…」
リゲルグが仕上がるまであと少し。
疲れた体を休めるつもりだったが…
「…腹減ったな…」
静かに誰もいない個室で呟いたフーバーは、ゆっくりと部屋を出た。
「センサーに熱源反応??ふた…いや三つの反応が本艦に急速接近中??MSと思われます!」
センサー長が声を荒げて叫ぶと、隣から再び声が出た。
「データ照合完了!…これは…??ドーベン・ウルフ??ドーベン・ウルフと二機のドライセンです??」
うぅむ。と静かに唸り、艦長は腰をあげ目の前の虚空を見つめながら口を開いた。
「第一種戦闘配置、MS隊発進準備だ。対空防御怠るな??」
グワンバンの主砲と対空砲が一斉に咲き乱れ、三機のMSを攻め立てる。
「俺を墜とせるつもりか?」
火線の嵐を飛び抜け迫る敵機に、直掩についていたギラ・ドーガが迎撃に向かう。
「流石は少佐、機動がちがうぜ」
ギラ・ドーガのビームマシンガンが三機の間を掠め、同時に散開したうちの一機に追撃を行う。
「来るのか?」
「ルクア、任せる」
二機がそのままグワンバンへと突進し、ドーベン・ウルフのメガ粒子砲がカタパルトを吹き飛ばした。
「被弾!第二カタパルト大破、ダメージコントロール班急げ??」
「出せますか??」
MSデッキに飛び込むやいなや、機付き長に問いかけたフーバー。
「いつでも!火は入ってる、生きて帰ってこい!」
返事を聞くより先にコックピットに乗り込むと、何か懐かしい感じがした。
「ゲルググの中も久々か…」
ライフルを携帯し、シールドを構えると、カタパルトに乗ってバーニア点火の準備
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