逆
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離転がったことで酔ってしまっていたけど。
「やばっ・・・痛みと気持ち悪さで本当に吐きそう・・・」
容赦なく背骨を叩きつけてきたから、普段じゃ味わえないような激痛に襲われている。それに加えて目も回っているから、目の焦点が定まらない。
「どうした!!動かないならこっちから行くぜ!!」
俺がなかなか動かないことでチャンスと悟ったカラスが再度攻めに出てくる。
(下がるしかないか)
もう少し酔いが覚めるまで反撃するのは難しい。とにかく動き回って今は回復するのを待つか。
「無駄だぜ!!」
しかし、こちらは背面走行、相手は普通にダッシュしてくる。これじゃあどちらが速いかは一目瞭然で、瞬く間に距離を詰められてしまう。
「ダメか!!」
相手の方が動きがいいし、この状態じゃ接近されてしまってもしょうがない。まだふらつくけど、やり合うしかないか。
「水竜の・・・咆哮!!」
広範囲に放てるブレスなら、この状態でもぶつけることができる。最悪当たらなくても相手を押しやることができれば十分視界を回復させる時間が取れる。
「弱い!!」
そんな狙いを持っていた一撃だったのに、敵は武器を回転させながら突っ込んできて、ブレスに自分が通れる空間を作り出す。
「ウソッ!?」
あまりにも粗雑な突破方法に目を疑う。たまにこんな方法で抜けてくる人も見たことあるけど、普通なら絶対やらない。俺なら間違いなくやらない・・・と思う。
「オラッ!!」
「くっ!!」
最短距離で突っ込んできたカラスはそのままの勢いで攻撃を仕掛けてくる。こっちはまさか直進するとは思ってなかったので対応する術がない。胸に突き付けられた一打で後ろに押される。
「まだまだ行くぜ!!」
距離が詰まったことで一気に攻め立てようと次から次へと攻撃を仕掛けてくるカラス。
「あわわわわ!!」
俺はそれをようやく回復した目を使ってギリギリのところで交わしていく。でも、向こうの攻撃がいつまでも襲ってくるから、一向に攻撃に転じることができない。
「こ・・・の!!」
このままではダメだと感じたので一か八か、武器を掴み相手の攻撃を防ぎにかかる。
ガシッ
その狙いは見事に嵌まり、カラスの猛攻を掴むことができた。
「よし!!」
やれそうな気はしていたので、本当にできたことに思わず喜びの声を上げる。失敗したら手が折れそうなほどの攻撃だったけど、おかげで防戦一方の状況から五分の段階に戻すことができた。
「意外に力あんね」
「そりゃどうも」
棒を引き抜こうと力を入れているカラスと逃がさないと対抗している俺。あれ?これさっきも似たようなことが起きたような・・・
「よっ」
|既視感《
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