親友はお節介なので
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けるわ」
そう言って俺は大きく息を吸い込む。
「!?おい!まてっ!」
孝助に制止の言葉を言われるが構わず、吸った息を声に変えて、あらんかぎりの声で叫ぶ。
「乃愛ぁーーーーー!!聞いてるかぁーーー!!聞いてるなら返事をしろーーーーー!!」
大声量で叫んだ声は町に響いて反響する。驚いた孝助とじいさんが止めにかかるがそんなもんじゃおれはとまらまい。
「お前がぁーーーーー!!悩みをもってんならぁーーーーー!!俺がぁーーーーー!!聞いてやる!!だからぁーーーーー!!俺をぉーーーーーー!!会わせろぉーーーーーー!!」
そこまで叫んだところで視界が暗転した。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
起きると辺りは真っ暗で街灯が灯っていた。
体を起こすと隣に孝助がいて、俺に苦笑いを向けていた。
「俺は・・・どうしたんだ?」
「あのじいさんに顎蹴られてぶっ飛んだ」
「・・・マジか」
「大マジだ。なにやってんだよ、お前は」
「さぁな」
孝助の問いかけに、痛みの残る顎を撫でながら呟いた。桜が散り始めた4月の夜空に浮かぶ月が俺を嘲笑っているかのようだった。
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