暁 〜小説投稿サイト〜
ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第57話 水とバンパイア
[9/21]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
「ああ。……まあ、あれだ。結構つくねは疎いんだ。人間界に溶け込んで生活してて、長いって言ってたし。……仕方ないさ、そればかりは。でも、そうでもなかったら、モカにとって毒でしかない所に、つくねがわざわざ連れて行く訳ないだろ?」
カイトの説明で、とりあえず納得したくるむ。……つくねの事も好きな彼女にとっては、素直に頷けなかったが、とりあえず、納得は出来た様だ。カイトは、くるむの反応に安堵した。なぜなら、まさかつくねは、人間だから知らないんだよ? と、カミングアウトする訳にはいかなかったから。
「ふーーん… まあ、いっか…。モカはどーでも良いんだけど、 とりあえず 様子を見に行こう!(もう1人の旦那さんに会いに♪)」
くるむはニコニコと笑顔を見せながら、カイトの腕を組んだ。
「はいはい…。行くか。……それに、正直
水泳部
(
あの部
)
は…、 何だか嫌な感じもするし… 、ちょっと早めに行こう。面倒な事に巻き込まれてなかったら良いんだが」
そう言い、2人は、足早に、学園プールへ向かった。
〜学園プール〜
水に入れないモカはプールサイドでつくねを眺めていた。
そう 水泳部員に囲まれ いちゃいちゃ ベタベタしているところを見ていた。一番見たくないシーンを間近で見てしまったモカ。
「(ムカムカムカ……、も、もうっ限界!!)」
暫くはモカも我慢してたが、やっぱりムリだった。あからさまだったし、何よりつくねの態度が一番嫌だったから。
「いい加減にしてっ つくねは結局 女の人と仲良くしたくて 水泳部に入りたかったの!? わたしもう見てらんない! もう行くから!!」
プールサイドのパラソルつきテーブルに両手で一撃。
“グシャアアア!”
と一撃で粉砕。流石、封印されているとはいえ、力の大妖である。
「わああ モッ モカさん! 誤解だよっ誤解!! 待ってっ!」
くるむが、叫んでも叫んでも、水泳部の女子部員達に、抱きつかれた状態じゃ説得力がない。そのまま、見る事なく、つーんっとしながらモカは離れていく。
「まって! モカさん! わかってよ。オレ… モカさんと一緒に泳ぎたかったんだ! オレは――――」
プールサイドまで、つくねが近付いて、必死に叫ぶが、モカは変わらなかった。
「何よ! わかってくれてないのはつくねのほうだよ!」
「え…?」
モカの叫びにつくねは驚いてしまった。
「わたし… 本当は…(ぅぅ……、カイトが、言ってた意味……漸く、判った。でも、でも……)」
カイトが別れる前に、言っていた言葉。つくねが知らない、と言う意味。もう少し早くに理解していれば、違った対応が出来たかもしれない。でも、
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ