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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第57話 水とバンパイア
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てて、ちょっとまだ、酸素が体に行ききってないのか、フラフラしていた。空気さえ確保出来ていれば、赤面してしまって、違う意味でそれどころじゃなかったと思えるが。
くるむも当然、先ほどまでの陽気さは息をひそめている。くるむにとって、胸はある意味では自慢の武器だ。……それを今回如何なく、発揮してしまったから。
「ご…ごっめんね… カイトに合えたのが嬉しくってつい…」
自慢の胸で、大好きな人を殺しかねなかったから。
胸の中で死にたい――と、よく言うが、実際に窒息死させられてしまうのは、たまったものじゃないだろう。
まぁ、ギャグっぽかったから、大事ない、問題ない。……その上、今のくるむを見たら、何も言えない。
「(ストレートすぎだって!! こ、こんなにはっきり言われたら、怒れないな……。まぁ、元々怒るつもりは無いけど)」
カイトは、顔色が青から赤になってしまっていた。ここまで純粋な好意を向けられてしまえば、それも仕方がない事だ。
でも―――……今 気持ちに応える事は、……出来ないが。
今は、そう、今は考える事ではない。
カイトは、くるむにつくね達の事を聞くことにした。
「はははは…… もう大丈夫だよ。ちょっとまだ息苦しいけど… ああ そうだ、くるむ つくね達を見なかった?」
「ん? つくね?? んー、見てないけど、なんか、さっき男子達が離してたんだけど、モカが、水泳部に入るとか何とか、って言ってたよ! だから、水泳部、じゃないかなぁ?」
近付きながら、どさくさに紛れて、カイトにキスをしようとするが。
「えええ!! マジで? ほんとに水泳部に!??」
急に、カイトが大きな声を出した為、思わず下がり失敗してしまった。
「(あぅ……、後ちょっとだったのに…)うん。間違いなくそう話してたよ。でも おかしいでしょ? 確かバンパイアって水が苦手だったハズだし、モカが知らないとは思えないし」
くるむは、露骨に残念そうな表情をしていた。
カイトは、くるむの話を聞いて、顔を顰めた。
「やっぱり… そんな展開か。モカには少しだが、無理するなって言ったつもりなんだがな。 ……くるむ。つくねは、その事を知らないんだ。だから 水泳部にいったんだろ。 それで、つくねが行くから、モカもムリして、水泳部に行ったんだと思う」
「ええ! そーなの?? んー、でも、これってかなり有名な話だよ? バンパイアの事 圧倒的な力の持つ種族だけど 結構弱点多い妖だって話。じゃないと、あの強さ、ほんとに反則じゃん」
くるむは、つくね知らない〜、の部分が腑に落ちなかったのかくるむは不思議そうに聞いた。そう、妖の間柄では確かに有名な話だ。全ての妖の中で最も強いとも呼ばれているから、尚更。
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