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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第57話 水とバンパイア
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 後ろを向いている為、モカの表情は見えないが、どんな顔をしているかは想像がついた。

「……はは。良いさ。言っただろう? オレ達は友達なんだから。困ってたら当然だ。……勿論、つくねだってそうだ。……モカ。つくねは大丈夫だ。辛い思いなんて、させやしないよ」

 そう言っても、モカは振り返る事は無かった。

「……ふん」

 カイトの言葉を、ただ鼻で笑って、ロザリオを身につけた。

「すまない。……後は頼む」
「ああ 頼まれた。……おやすみ、モカ」

 光に包まれ、銀髪の髪が、淡い桃色に変わり――そして、モカは、意識を失った。

「さて、と。連れて帰るか。つくねは、まだ駄目みたいだな。 やれやれ』

 つくねのほうを見ると まだ立ち直れてなかった。
 モカの事を好いているから、仕方ない。

「くるむ」 
「なにー?」

 仕方ないから、カイトはつくね達の側まで行く。このままずっとここに居続ける訳にはいかないから。

「オレはとりあえず、モカを送っていくから、つくねを頼む。今はまだ、無理だろう。とりあえず 教室へ頼む。付き添ってあげてくれ」
「うん。わかったよ!! (つくね、わたしが慰めてあげるからね。……やっふふー♪)」
「(下心がありそうだけど……、ま、いいな)宜しくな」

 とりあえず、第一にモカを優先。
 そのまま、保健室へと連れいていったのだった。















 その日の授業。

 保健室に連れて行ったモカはそのまま早退し、つくねはまだ立ち直れていなかった。午後の授業は全く身に入ってない様子だったから。

「(フォローは入れたんだけど、こればっかりは、日薬だな)」









 そして、あの事件から三日後。


 日を重ねる事で、つくねは立ち直りつつあるが、それでも肝心のモカが登校してないから、完全に、とは程遠かった。

 そして、つくねと共に教室へ向かっている途中。

「あら カイトくんにつくねくん! ちょうどよかった!」

 猫目先生に話しかけられた。
 そう、部活勧誘されてたのにそのままにしてたのだ。

「もー カイトくんってば 友達と相談するって行ってたのにそれっきりで!!」
「ああっ ごめんなさい! ちょっといろいろあって、忘れてしまってて」

 カイトは、謝りながら、ちらっとつくねのほうを見る。

「で? もう入る部活は決まった? あなた達とモカさんだけがまだ決まってないのよー だからね! 新聞部なんてどうかな? 誰も入らなくて 潰れそうなのよー!  ねっ! ねっ! 助けると思ってっ!」

 両の手をあわせ頼むように、勧誘、ではなく懇願をしていた。

「ん、
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