虚像-フェイク-part3/虚を砕く者
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突き飛ばした。
「ぐ…」
ジュリオは顔から脂汗を流した。偽物ロボットとはいえ、ウルトラマンが相手だ。苦戦は予想していたが…いや、だからって破壊のための人形なんかに負けるわけにいかない。
「リトラ、ゴモラを援護しろ!」
「ピイイイィィ!!」
命令を受け、上空からリトラが飛来、ダウンしたゴモラを救うべく口から火球を連発し、にせネクサスの動きを妨害した。にせネクサスはうっとおしく認識したのか、リトラに向けてパーティクルフェザーを連発する。それを警戒に避けていくリトラを、今度はゴモラが助けに向かい、にせネクサスに体当たりする。
「お前のような奴をのさばらせておくものか…」
顔を上げたジュリオは、ジロッとにせネクサス睨み付けた。
「異世界からの不純物め…」
「はははは…どうした?私を殺すのではなかったか?」
一方、クロムウェルに化けていたアンチラ星人と対峙していた炎の空賊とルイズらも苦戦を強いられていた。
アンチラ星人は、異星人ならではの身体能力を用いて、彼らを圧倒していたのだ。
「ぐ、この野郎!!」
クルーの一人が銃を放ってアンチラ星人を攻撃するも、その弾丸は当たることはなかった。瞬時にアンチラ星人がその素早い動きで弾丸を避けてしまうのだ。頭に血が上りがちな空族たちは銃で狙い撃とうとするが、やはり当たる気配がなかった。逆に、アンチラ星人はその素早い身のこなしを用いて空賊たちの射撃を避けながら彼らに反撃を加えて行った。
「うわああ!!」「どわあ!!」
アンチラ星人の動きについていけず、空賊たちは次々に吹っ飛ばされ、再起不能に追い込まれていく。
「ちぃ…」
「ち、ちょっと…大丈夫なの!?」
ルイズはガル船長に向かって問いただしてくる。サイトは戦いの最中にまたいなくなってるし…本当に大丈夫なのだろうか。
「心配する暇あるなら詠唱を続けろ、お嬢ちゃん。あんたの魔法なら、あの星人だってやっつけられるんだろ?」
そんなルイズに対してギル船長が言い返してくる。今のルイズは、空賊たちがサイトに代わって守っている状態だ。ルイズを中心に彼らが円陣を何重にも組み、頭数が多い分サイト一人よりも厚い壁とも言えるが、慣れない空気と状況にルイズは少し戸惑っているようだ。
「そこにいる小娘を引き渡せば、貴様らの命を助けてやろうと思うのだがな…どうだ?今ならまだ間に合うぞ?」
アンチラ星人はさらに数人ほど空賊のクルーを殴り倒した後、空賊の代表者であるガル船長に向けて降伏を持ちかけてくる。
「そう思うのなら力づくで奪ってみるんじゃな」
だがガル船長は乗らなかった。
「なんじゃ?すばしっこく動く割に、少女一人を捕まえることもできんのか?」
それどころか、3兄弟船長全員、アンチラ星人に対して挑発を込めた一言を言い放った。その言葉に、アンチラ星人は
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