暁 〜小説投稿サイト〜
ゲート 代行者かく戦えり
第一部:ゲート 開けり
第三偵察隊 初遭遇する
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森に着いた彼は色々と名高い川崎製のバイクを茂みに隠しながら、まずいつもの習慣通りに彼は森を観察し始める。元々破壊工作と暗殺が主体の彼にとって、
自分がこれから向かう先や長時間滞在する場所を確かめるのは当たり前のことだ。何故ならそこから逃亡する際の安全なルートを検索したり、もしくはそこに敵の痕跡が存在して認知されている場所なのか、何か罠が仕掛けられていないかどうかとチェックするためだ。幸いにも今のところ誰かがこちらを見張っている様子は無く、安全を確かめた彼はそのまま静かに足音を立てないようにして森の中へと入って行った。


歩いて10分ほど経過すると、周りの木々の上から何者かが複数此方を見つめている視線を感じたので、彼は両手を上に掲げてなにも武器を携帯していないことをアピールすると、
その状態のまま「俺は自由の民の特使だ。おたくらコアンの森に住むエルフたちとの話し合いに来たから戦う気は全くない!誰か代表者と面会させてくれないか?頼む!」と森中に聞こえるよう話しかけ、エルフの代表との面会を頼み込んだ。


すると男性のエルフが数人弓やナイフを構えた状態で木の上から降りて来て、
彼について来いと視線で促してそのまま背中を向けて森の奥深くへと進んで行ったので、やれやれと思いながらも黙って大人しく後をついていった。そして歩いて10分ほどすると、
少し開けた場所へと辿り着いた。家らしき建物が木々の合間などに建てられており、エルフたちがこちらを見てひそひそと話しているのが分かる。どうやら目的の場所に到達したみたいだ。


やがて大きな家の中に入ると、そこには村長らしき多くのエルフを周りに付き添わせている年老いたエルフが控えており、とりあえず表情を見る限り歓迎という訳ではないが、かといって敵対的でもないようだ。強いて言うならば様子見と言ったところか。どうやら少し苦労しそうだと思いながら、
ロビンフッドは挨拶を兼ねてお土産として持ってきたワインとウィスキーの入った瓶を4本取り出し、
族長らしきエルフに差し出した。




数分後



ワイワイ
ガヤガヤ


「いや〜、ロビン殿このような美味しい酒を持って来て下さり、誠にありがとうとしか言えない。
実に美味しい。それしか言葉が思い浮かばない!」

ゴクゴク

「そうですか?オレんところの組織に来ればこれと同じような酒が、非番の時は何時でも飲み放題だよ。どうだい?おたく入る気になっただろう?アンタの好きな旨い酒や食べ物、
それにそれらよりも大好きでたまんない美人の女性陣がわんさかいるぞ?おたくにとってはまさにこの世の天国だろう?」

ガチャ
シュポン

「何!?それは何としてでも行かなければならなくなった!!明日にでもそちらに向かうとするか」
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