世界のビール飲み比べ
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晩はアトミラールさんのお料理食べられるって言うから、演習で頑張ってお腹空かせて来たんですよぅ……。」
そう言いながらすすり泣くプリンツ。お前はどんだけ楽しみだったんだよ、嬉しいけれども。
「今夜はドイツ艦娘全員をもてなすからな。本場ドイツのビールと料理を……とも思ったんだが、それだと面白くないからな。どうせなら、世界中のビールと肴を味わって貰おうと思う。」
そう言って俺はジョッキを取り出した。
「さて諸君、ビールには大きく分けて2つの種類があるのは知ってるかな?」
「簡単よ!ドイツのビールかそうでないかよ。」
流石はビス子、期待を裏切らないトンデモ解答ありがとう。
「……確か、エールとラガー…じゃなかったかしら?」
「流石はマックス、博識だな。…そう、エールとラガー。発酵と熟成のさせ方の違いでビールは大きく2つに分けられる。」
簡単に説明すると、ビールを発酵させる段階で液体の表面に菌の層が出来る(上面発酵)のがエール、逆に液体を入れている容器の底の方に菌の層が出来る(下面発酵)のがラガーだ。それぞれ得意分野が違うので、これも簡単に解説。
《エールの特徴》
・瓶内熟成が得意
・熟成の度合いで味が変化する
・常温で発酵、熟成させる為にラガーよりも手間がかからない
・昔はビールといえばこれだった。
・副原料等で多彩な味が作りやすい
《ラガーの特徴》
・低温発酵、低温貯蔵が必須の為、エールよりも設備投資に手間暇とお金がかかる
・キリッと冷やして飲むのが美味く、現代だとこちらが好まれる
・世界的に見ても現在主流のビール(正確にはラガーの亜種)
・エールよりもコクとキレが強い
「ドイツはラガー王国と思われがちだが、アルトやヴァイツェン、ケルシュなんかはエールだな。…さて、そんなエールビールの中でも特に変わった奴を味わって貰おう。」
俺はそう言ってカウンター横に置いておいた樽に木ネジ式の注ぎ口を捩じ込み、そこから人数分のエールをジョッキに注いだ。
「泡が無いわね、これ。」
「なんだか変な臭いもしますって。」
初めて見る奇妙なエールに不満たらたら、といった様子だな。
「まぁまぁ、とりあえず乾杯しようや。」
「「「「「「かんぱ〜い!」」」」」」
そうしてジョッキを打ち付け、一口飲んだ途端
「「「「「「すっぱァ!」」」」」」
同じ様なタイミングで叫ぶドイツ艦娘達。仲良いなお前ら。
「提督!何よコレ!」
「腐ってるじゃないですかぁ!」
「流石に腐った物を飲ませる事は無いんじゃないか!?」
ドイツ艦達は非難轟々、こんなものを飲ませやがってと言った所か。
「
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