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提督はBarにいる。
ふわふわ!お好み焼き特集・4
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ーの3人からは拍手が上がる。返したら豚バラを乗せた面も4分焼く。もう一度返したら少し端の方に寄せ、鉄板に卵を割って落としてやる。モダン焼きのようにこの山芋焼きも月見にしていくぞ。

 黄身を崩したら山芋焼きをひっくり返して卵とドッキング。押さえつけないでそのまま1分焼いたらまた返して仕上げに移る。ソースと辛子を塗り、クリーミーマヨネーズをかけ、青海苔と花鰹を散らしたら出来上がり。

「お待ち。今日のオススメ『海鮮山芋焼き』だ。柔らかいから気を付けて食べろよ?」

 3人が同時にコテを入れる。山芋焼きは断面からホロホロと崩れそうな位にトロトロだ。

「うわぁ!トロットロやんこれ!」

 表面サクサク、中層はフワフワ、芯の部分は僅かにトロトロ。このトリプル食感が山芋焼きのウリだ。更にたっぷり入った海鮮から出汁が出て、絶妙な旨味を醸し出す。

「うまっ!これホントに美味しいわ!」

 陽炎も美味そうに食べている。これがまた酒が進むんだよなぁ。

「ハムッ!ハフッ!ハフハフッ!ハムッ!」

 浜風など言葉を発するのも億劫だと言わんばかりにがっついている。なんかフードファイターに見えてきたわ。




「う〜ん……。」

「どうしたん?司令はん、ウンウン唸って。」

「いや、実は今ビス子に頼まれ事しててよぉ。どうしたモンかと思ってな?」

「ビスマルクさんに?珍しいわね。」

 そう、ここ最近の悩みの種。ビス子に頼まれていた『ある企画』があるのだ。

「因みにですが、その頼まれ事とは何なんですか?」

「ホラ、大分前の話になっちまうがドイツの空母のグラーフ・ツェッペリンて居るだろ?」

「グラーフ……あぁ、グラやんか。それがどしたん?」

 おい黒潮、グラやんてお前……まぁいいや、話を進めよう。

「実はな、バタバタしてて歓迎会出来てなかったんだが、そろそろ改装出来る位の錬度になるから、そのお祝いも兼ねて食事会を開きたいと言われててな。」

 グラーフ・ツェッペリンが着任した後も大規模作戦は続いており、その後も後処理やら何やらでゴタついて、イタリア組の時には開催できた歓迎会がドイツ組に対しては出来ていなかった。これはいかんと思っていたんだが、中々機会に恵まれずに先伸ばしになっていた。

「ならいいタイミングじゃない、提督なら料理も美味しいし、何の問題も無いでしょ?」

「そこなんだよ、問題は。」

 そう、俺が頭を悩ませていたのはメニューだ。ビス子からは

『あの娘ビール大好きだから、ビールジャンジャン出してくれれば文句ないわ!』

 とは言われていたが、それでは面白味がない。

「ビールとちょっとした料理だけ、ってのも味気ねぇし。どうしたモンかと思ってなぁ。
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