第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#38
星魔の絶戦 千変VS星の白金Y〜Desolation Crisis “Beelzebub”〜
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な絶望的状況でも打開せしめる。
『人間』 と “紅世の宝具” の存在偏差。
前者は 「成長」 する!
勇気と信念さえ在れば、その 『速度』 に限界などない!!
七つの大 獄、第 一 圏 滅 界。
『神鉄如意』 そのものは砕けなかったが、
裡に込められた存在力はスタンドパワーの
流法超衝撃により根刮ぎ消し飛んだ。
その圏を支配する “蠅の王” が絶命したかの如く、
捲れあがった暴蝕の波濤は存在の意味を喪失くした。
その中心に佇む、ただ一人の人間。
吹けば飛ぶような、余りにも脆く儚く惰弱な存在が
超宝具の大業を封殺せしめた事実、否、真実。
千の魔眼が驚愕をも超えた恐懼に色を変える。
その衝撃は、遠く離れた雷獣にも明確に届いた。
手を伝わり全身を駆け巡った痺れ以上に、
紅世 『将軍』 の心奥を揮わせた。
「絶体絶命の窮地に於いてすら、在り得ない成長を遂げる……!
コレが……『人間』……ッ!」
己が真名、 “千変” すら上回る 『変革』
こんな存在、どんなフレイムヘイズにも居るわけがない。
肉体の 「生長」 が止まった者は 『成長』 しない。
もう一度人間に 「転生」 でもしない限り、
しかしソレはフレイムヘイズの原理上有り得ない。
人間存在の脆弱さに絶望して、スベテの可能性を諦めて、
王の存在を受け入れるのがフレイムヘイズというモノだから。
引き出すのは自身の能力ではなく、紅世の徒の顕力だから。
それ故の 「同胞殺し」 「討滅の道具」 の蔑称。
しかしソレと相対する存在が、裡から界滅した地獄の直中で、
悠然と紫煙を燻らせる無頼の貴公子。
流れる煙が手向けのように残骸の上を舞う。
やがて銜え煙草でこちらを視る、勇壮の英姿が千眼越しに消えた。
「――ッ!」
もう次の瞬間には、その美形がシュドナイの眼前に現れていた。
微かに焦げるフィルターの音、大獄を滅した焦燥も気負いもない、
まだまだコレからだとでも云うような覇気。
先述の通り、どれだけ形容を変貌させても 『神鉄如意』 は繋がっている。
故にその径路を辿れば、源泉を握る雷獣の元へと行き着く。
驚愕も有るが、シュドナイは “千眼” に意識を割き過ぎた。
故にその双眸に、承太郎の姿は幻象も同然だった。
「逃げたオレに、わざわざ 『遠隔能力』 で対応してくれたのか?
そりゃ気をつかわせたな」
そう、 【暴蝕ノ獄】 は苛虐残虐さこそ極まるが、
あくまで広範囲能力で 「単体」 にはその威力を遣い切れない。
故に必要以上の存在力を消費し仕留め切れなければ
その莫大さに拠っ
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