ふわふわ!お好み焼き特集・1
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ように大きく10回程度。混ぜすぎも混ざらなすぎも禁物。何事も程よくが肝心だ。
鉄板の温度は180℃〜200℃。低すぎると上手く焼けないし、高過ぎると焦げてしまう。このくらいがベストだ。油を全体に敷いたら混ぜた生地を一気に鉄板の上に流し込み、混ぜるのに使ったスプーンで表面を均す。この時に生地は均すだけで広げない。折角含んだ空気が逃げてしまうからな。黒潮と浜風の分にはここで豚バラを敷き詰めておく。こっから暫くは放置タイム。焼け具合を確かめる為にコテを差し込むのもご法度だ。
「今の内に何か飲むか?」
言われなくても俺はビール一択だが。
「うーん、お好みやからごはん!でもエエんやけど……やっぱりビールやな!マスター、ビール大ジョッキでな!」
「あ、アタシもビール!キンッキンに冷えた奴ね!」
「私も同じくビールを。」
やっぱり熱々のお好み焼きにはビールだよな!間違いねぇもの。俺は冷凍庫から凍らせてあったジョッキを取り出し、サーバーから注ぐ。今日の銘柄はエビス。新装開店(でもないが)のお祝いだ、景気良く行こう。
「ハイよ、んじゃとりあえず乾杯!」
「「「かんぱーい♪」」」
持つのも冷たい位に冷えきったグラスを打ち合わせ、その勢いを残したまま口に運ぶ。グビリ、グビリと喉を鳴らして黄金色の液体を流し込んでやると、身体に溜まっていた熱気や疲労すらも流されていくような気さえする。
「かぁ〜っ、やっぱエビス美味ぇわ。サッポロの黒も好きだが別格だなコリャ。」
「ホンマやなぁ、ただ苦いだけちゃうもんなぁ。」
「そうねぇ、アタシも昔はビール苦手だったけどこれは美味しいって解るわ。」
浜風は無言でゴキュゴキュと飲んでいる。一気に飲み干しそうな勢いだ。……っと、そんないい飲みっぷりに見とれてる場合じゃなかった。
生地の縁が黄色くなり、固まりかけてきたら(目安としては4分位かな?)ここでコテを使ってひっくり返す。2本のコテを差し込んで、手首のスナップを利かせて……
「あらよっ!と。」
「お〜っ、さっすが提督上手いわねぇ。」
陽炎は誉め上手だと思うわホント。嫌味が全くなく、素直に相手を誉める。これは中々難しい事だ。ひっくり返したら生地の中央を軽く抑えて厚みを均等にする。押し付け過ぎたり周りを押しすぎたりしないように注意な。
一度ひっくり返したら、ここで表面が焼けるまでじっくりと待つ。焦ってひっくり返しまくったり、早く焼こうと押し付けるなんてのはもってのほかだ。
「そういや、前に陽炎が話してたアンケートの改善は出来たのか?」
「あぁ、あのアンケートね。提督にも協力してもらって大分改善したわよ?」
あの時から随分と変化はあった。初風は希望通り
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