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提督はBarにいる。
艦娘とスイーツと提督と・EX
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茶店で、今青葉が食べている『甘口抹茶小倉スパ』を始め、『甘口いちごスパ』『みそピラフ』『サボテンピラフ』『イカ墨かき氷』『マンゴースペシャル(辛口)』『しるこスパ』『ナマズ煮込みスパ』等々、名前を聞くだけでもおぞましく感じられる、300を超える『奇食メニュー』を提供する事で知られている。

 更に、一部のメニューを除いて一人前の分量も多いため、店名のマウンテンに倣ってメニューを『山』となぞらえて、食べきれずに残す事を「遭難」、完食する事を「登頂」と言い表すようになった。またこの店のメニューに挑戦する事を「登山」と称し、本当の登山並みの苦行だと捉える者すらいる。流石に300種類は作れなかったから、『まだ』食べられそうなメニュー10種類を再現してある。

「あぁ……青葉はなんて事を…!」

「何種類、とは指定されなかったからな。」

 青葉は頭を抱えて左右に振っている。普段は作りすぎてもスイーツ大好き妖精さん達が在庫の消費を手伝ってくれるのだが、今回ばかりは

(・ワ・)〈オコトワリスルデス(ニッコリ)

 と言われてしまった。つまり、俺が食べている(食べてあげている)『甘口キウイスパ』を除いてあと8皿、青葉に食べてもらうしかない。

「お代わりなら心配するなよ?妖精さんに丁重にお断りされたからな。イヤというほど食べられるぞ!やったね青葉ちゃん!」

 おいやめろ、という突っ込みの空耳が聞こえた気がするがまぁ気にせず。

「っていうか、司令も司令ですよ!?何でこんな見え見えの核地雷みたいな物を大量に作ったんですか!」

「ノリと勢いでやった。後お前へのお仕置き。後悔はしているが反省はしていない。」

「本当にどうすればいいんですかコレー!」

「青葉が頑張るしか無いな。」

 バッサリと一刀両断。酷なようだが、いい薬だろう。数時間後、無表情になった青葉はどうにか完食。食べ終えた後の感想は、

「当分パスタとスイーツは見たくないです……。」

 だった。そして青葉は『登山』という言葉がトラウマとなり、暴走しようとした青葉に聞かせると黙るようになった。まぁ、これは結果オーライという事で。

                 記録終了。
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