艦娘とスイーツと提督と・EX
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さて、正直にここで告白してしまおう。クッキーの中に仕込んだスイーツチケット、10枚と言ったが1枚だけ、とある艦娘に確実に渡るように小細工をして11枚だった。その渡そうとしていた相手とは……青葉である。あの性悪の事だ、俺に無理難題を吹っ掛けて俺の困る様子を写真に納めよう、なんて邪な事を考える筈だ。それを利用して今までの仕返しをしてやろう、というワケだ。ここからはその一部始終を記録した物をお届けする。
〜青葉:?????〜
「う、うぅ……」
青葉、目の前に出されたスイーツ、というか料理を一口食べて青冷め、半泣きになりながら呻いております。
「HAHAHAHAHA、どうしたんだ青葉ぁ?ちゃ〜んとお前がリクエストした通りの物を準備してやったんだぞぉ?」
俺は笑いだしそうになるのを必死で堪えながら、青葉との会話を無理矢理続けようとしている。
「パスタの生地に抹茶を練り込み、生クリームに小倉餡をトッピング、仕上げに数種類のフルーツを載せた再現度も素晴らしい一品だ。そうだろう?」
これを作る為に妖精さんにパスタマシンを注文したのだ、ちゃんと完食してもらわなければ困る。
「そ、そうですねぇ……。た、大変素晴らしい出来だと思いますです、ハイ。」
既にキャラが崩壊しかけているが、更に追い詰めていく。
「HAHAHA、そっちの『甘口抹茶小倉スパ』が気に入らないなら、俺が食ってる『甘口キウイスパ』に取っ替えてやろうか?さぁどうする。」
青葉、更に涙目になりながら
「こ、こっちで良いです……。」
「まさか、こんな展開になるなんて…青葉、一生の不覚ですぅ……。」
「はてさて、なんのことやら。」
何の事かはバレバレだったが、すっとぼけておいた。
「『提督に作れないような物をリクエストして困らせ、それをネタにして記事を書こう!』な〜んて誰かさんが画策してたなんて、俺は全く知らないからな。」
「全部知ってんじゃないですかぁ!」
「上司思いの良い妹じゃないか。大切にしろよ?青葉。」
「きっ、衣笠の裏切り者おおおぉぉぉぉぉ!」
ある程度予想はしていたが、衣笠のタレコミで予想は確信に変わった。
「まぁまぁ、良いじゃないか。ちゃんと青葉のリクエスト通りの物を作れたんだ。後はお前が美味しく『全部』完食してくれればそれで万事オーケーさ。」
「へっ?全部?全部って……」
「い つ か ら そ の 一 皿 だ け だ と 錯 覚 し て い た ?」
青葉、青冷めた顔が顔面蒼白になっていく。事情を飲み込めない方に説明しよう。
青葉の注文したのは『喫茶マウンテンのメニュー』。マウンテンとは愛知県名古屋市に存在する喫
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