4/11 堂島家へ
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出てくる。急で悪いが、飯は2人で食ってくれ。帰りは…ちょっと分からん。菜々子、後は頼むぞ」
叔父さんは電話を切ると、俺たちにそう言った。
こんな時間に仕事か。大変だな。
そんなことを考えながら、俺は途中だった寿司へと手を伸ばす。
あっ、美味い。
叔父さんと菜々子ちゃんが何か話しているが、俺の意識は目の前の寿司に集中している。
菜々子ちゃんはテレビを点けると、天気予報がやっていた。
…明日は雨か。…それより、寿司だ。
菜々子ちゃんに聞いてみるか。
「菜々子ちゃん。お父さんの仕事って?」
「しごと…ジケンのソウサとか。お父さん、刑事だから」
刑事か。当たってた。じゃあ、叔父さんが呼ばれたのは事件か。
「ニュース、つまんないね」
確かに、小さい菜々子ちゃんにはつまらないか。
俺はニュース好きだけどな。昔はつまんないと思ってたけど、最近はそうでもない。
父さんには、お前のオヤジ化が最近酷いと言われたこともある。
本物のオヤジに言われたくないって言ったら、泣いて逃げて行ったけど。
「ジュネスは、毎日がお客様感謝デー。来て、見て、触れてください。エヴリディ・ヤングライフ!ジュネス!」
「エヴリディ・ヤングライフ!ジュネス!」
テレビに流れるCMに、菜々子は楽しそうに繰り返した。
好きなんだな。可愛いから無問題。
食事も終わり、菜々子ちゃんの後に風呂にも入る。
叔父さんから割り当てられた部屋に入ると、あらかじめ郵送していた段ボールが積まれていた。
荷解きもしなきゃいけないけど、今日は無理だ。
長旅で疲れて、かなり眠い。今日はもう寝よう。
ふと目が覚めると、眠りについた布団の中ではなかった。
周囲は濃い霧で覆われ、2・3m先しか見えない。
さて、ここはどこだ。
これは記憶にないな。ここからはストーリーに入っているってことか。
ここがどこかは知らないが、進んでみるしかなさそうだ。
―――――真実が知りたいって?
!?
今の声は…。誰かいるのか?
だが、この霧では誰かいたとしても見つけるのは難しい。
歩いていると、再びどこからか声が響く。
―――――それなら、捕まえてごらんよ。
誰か知らないが、挑発されているようだ。
奥から聞こえてくるような気がする。
行ってみるか。
しばらく進むと、目の前に何かが見えてきた。
これは、扉か?
触ってみると、扉のような物が開いた。
扉の向こう側へと足を進めていると、正面に誰かの気配がする。
……。
警戒しながら進むと、再び声が聞こえる。
―――――追いかけてくるの
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