4/11 堂島家へ
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以上、突っ込んで聞くのは失礼か。
そろそろ叔父さんのところに戻ろう。
「おう、もう大丈夫か?」
「はい」
叔父さんにそう答えるが、菜々子ちゃんは心配そうに俺を見上げている。
会ったばかりなのに心配してくれているのが嬉しくなり、俺は自然と笑顔が浮かぶ。
「大丈夫だよ。ありがとう」
「うん…」
菜々子ちゃんの頭を優しく撫でると、菜々子ちゃんは耳まで真っ赤にして俯いてしまった。
何か俺、照れさせてばっかだな。
自重しよう。
「よし、じゃあ行くとするか」
給油が終わった車に乗り込み、堂島家に発進した。
堂島家は、都会には無いような家だった。
これから1年間過ごす家だ。
夕食の時間になると、叔父さんが引っ越し祝いをしてくれるらしい。
8貫入った惣菜の寿司を準備してくれていたらしい。
寿司は好物なので、有り難いことだ。
特にイクラとマグロ。サーモンも好きだ。
苦手なのは、アナゴとウニ。何故か食えない。
前世で何かあったんだろう。
「じゃ、歓迎の一杯と行くか」
叔父さんのその言葉で、俺はアイスコーヒー、菜々子ちゃんはオレンジ、叔父さんはお茶を掲げ、乾杯する。
「しっかし、義兄さんと姉さんも相変わらず仕事一筋だな。今度は海外務めだったか?」
「はい。ニューヨークだそうだです」
「1年限りとはいえ、親に振り回されてこんなとこに来ちまって…。子どもも大変だな」
「そのお陰で、この街で新しい出会いもあると思いますので」
「前向きだな。姉さんみたいだ」
それは前からかな。父さん曰く、お前は母さんの血を継いでいるとのこと。
そうなのかな?
「まあ、ウチは俺と菜々子の2人だし、お前みたいのがいてくれると俺も助かる。これからは家族同士だ。自分の家と思って、気楽にしてくれ」
「よろしくお願いします」
「…堅いな。言っただろ、これからは家族だ。敬語は止めろ」
「そう?じゃあ、わかった」
「…お前、本当に姉さんそっくりだな」
そうだろうか?今まで父さん似だと思ってたんだけど、やっぱり違うらしい。
「さて、じゃ、飯にするか」
全員が寿司へと手を伸ばしたその時、携帯の着信音が鳴り響く。
俺…ではないようだ。
「ったく…。誰だ、こんな時に。…堂島だ。…」
叔父さんは携帯を取り出すと、苛立たしげに携帯に出る。
電話の相手から何か言われたのか、叔父さんの表情が険しくなる。
「…ああ…ああ、わかった。場所は?…わかった。すぐ行く。酒飲まなくてアタリかよ…」
仕事の電話かな?そういえば、叔父さんが何の仕事をしているのか知らないな。
確か……刑事か。
「仕事でちょっと
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