暁 〜小説投稿サイト〜
ペルソナ4〜覚醒のゼロの力〜
4/11 堂島家へ
[2/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
る。まるで人生のようですな。フフ、実に面白い」

イゴールは左手でカードをめくるような動きを見せると、俺から見て手前にある右下のカードが表になった。

「ほう…。近い未来を示すのは塔の正位置。どうやら大きな“災難”を被られるようだ」
「…」

タロットは詳しくない。占い全般と言った方が正しいか。

俺はイゴールに口を挟むことはせず、ただ黙って成り行きを見守る。

「そして、その先の未来を指し示すのは…」

イゴールは再びカードをめくる仕草で、今度は先程めくったカードの反対のカードが表になった。

「月の正位置。“迷い”、そして“謎”を示すカード…。実に興味深い…。貴方はこれから向かう地にて災いを被り、大きな“謎”を解くことを課せられるようだ」

つまり、俺の未来は“災難”、“迷い”、“謎”を被る未来にあるということか。

それが、事件のことだろうな。

どんな事件かは覚えてないけど。

「近く、貴方は何らかの形で“契約”を果たされ、再びこの場においでになることでしょう。今年、運命は節目にあり、もし謎が解かれねば、貴方の未来は閉ざされてしまうやも知れません」

節目の年…。謎を解かなければ、未来は閉ざされる。

怖いな…。

「私の役目は、お客人がそうならぬよう、手助けをさせて頂く事でございます」

もし俺にそんな未来が訪れたら、イゴールが協力者となってくれる。

ペルソナの合体!だな。

「おっと、ご紹介が遅れましたな。こちらはマーガレット。同じく、ここの住人でございます」
「お客様の旅のお供を努めて参ります。マーガレットと申します」

イゴールは右側に座っていた青い服を着て、黒いタイツを穿いた銀髪の女性へと目を向ける。

うーむ。何度見ても美人だ。

「詳しくは追々に致しましょう。ではその時まで、ご機嫌よう…」

イゴールがそう言った瞬間、俺は意識を手放した。







ハッと目を覚ますと、俺がいるのは電車の中。

ここは・・・・・・。

叔父には会ったことがあるようだが、俺はまったく覚えていない。

会ったのは赤ん坊の頃らしいから、当然と言えば当然か。

やっぱりイゴールに会ったな。原作通りか。

どんなことが待っているのかな。

「次は終点、○○駅〜。稲羽市方面行のお客様は、3番ホームでお待ちください。忘れ物の無いよう、お願い致します。ご利用、ありがとうございました」

乗換か。降りなきゃ。

俺はボストンバッグを担ぐと、電車から降りて放送で言っていた3番ホームに向かう。

10分ほどでやって来た電車に乗り、目的地に向かう。

乗っている人はまばらで、座席はかなり空いている状況だった。

俺はボックスシ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ