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提督はBarにいる。
艦娘とスイーツと提督と・6
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〜伊19:ミルク寒天〜

「〜♪うーん、この食感、たまらないのね〜♪」

 ウチには全体の1/5、約50人の潜水艦娘がいる。勿論分け隔てなくホワイトデーのクッキーを配った。その中で今回は伊19……通称イクの一人がチケットを引き当てた。そのリクエストはミルク寒天。大して難しい物ではないし、別にいいのだが。

「あ〜、イク?楽しんでる所悪いが一言いいか?」

「もうっ、折角イクが自分の世界に浸って楽しんでる所に何なの!?提督!」

 ミルク寒天が余程美味しかったのか、お楽しみを邪魔されたイクがプリプリと怒っている。俺も慰労の為に行っている企画だ、邪魔するつもりは無かったのだが。

「そいつぁ悪かった。んじゃ簡潔に要件だけを伝えるぞ。」

 これはこのイク一人に限った事じゃない、潜水艦娘全員に前々から言いたかった事だ。

「水着の上からでも良いから服を着ろ、頼むから。」

「だが断るの!」

「断んなっ!」

 キリッ、という効果音でも付きそうな位の自信満々の顔でお断りされた。そう、潜水艦娘の服装の無頓着さ。前々から改善しなくてはならないと思っていた問題だ。




「大体、イク達の服装を指定してきたのは提督なの!それなのに今更なんなの!?」

「いや、お前らの服装を決めたのは俺じゃなくて上だから……ってかな、色々と誤解を生むから鎮守府内を歩き回る時は上着位羽織ってくれって言ってんだよ。」

「碁会?」

「誤解だ誤解。文字にしないと解りづらいボケをかますんじゃない。」

 実際問題、これによる被害も出ていた。主に俺のイメージに。

「……ったく、お前とかゴーヤが『提督指定の水着なの!』なんて言いながらいつも服を着ないで歩き回るから、俺がそういう変態趣味があると未だに思われてんだぞ?一部の奴には。」

「へぇ〜?じゃあ、提督には『そんな趣味』は無いって言うの?」

 イクは悪戯っぽい笑みを浮かべながらニヒヒと笑っている。完全に無いとは明言出来ないが、それでも時と場所を選ぶ位の分別はある……つもりだ。

「……それはそれ、これはこれだ。」

「あ、お茶を濁したの。」




「と、とにかくだ。鎮守府内を歩き回る時は上着位は羽織るように他の潜水艦の奴にも言ってくれ。」

「うーん、それは別に良いのね。」

「良かった、大体お前らその格好で街に行こうとする奴等とかいるだろ?お陰でなぁ、地元の警察に事情聴取された事もあるんだぞ俺は。」

 何度かスクール水着姿で街中を歩いていて、補導された艦娘がいる。……というか、スク水なんて潜水艦娘位しか着ていない。しかも、警察で聴かれた時にも『これは提督指定の服装だ』と言ってやがるモンだから、当然俺にそういう卑猥な格好を強要
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