23話「犬さん、交通インフラを壊す」
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ブログバージョン
http://suliruku.blogspot.jp/2016/10/23.html
険しい山道。
この短い言葉で、君はどんな道を想像する?
日本の周りにあるような、整備されていて素人でも登れる山道だろうか?
残念ながら、このゴブン街道は悲惨すぎて、一言では説明しきれないが。
図にするとこんな感じに、おぞましい道になっている。
山山山山
●●●●山
山山山●山
山山●●山
山山●山
●●●山
●山山山
●●●
川川川川
川を渡りたかったら、船を用意するか、橋を自分たちで建設してください。
昔は橋がかかっていたのだろうが、残骸しか残ってない。
『酷いお』『これローマ軍じゃないと無理すぎますぞ……』
曲がりくねった厄介な道だらけだから、真っ直ぐ行けば1kmで住むような場所が、徒歩だと10kmほどになったりする上に、高低差があって体力を消費させる鬼畜仕様なんだ。
道から外れれば、遭難する可能性は絶大。
道の幅も、馬なら縦一列に並べて進ませるのが精々。
それも走るのではなく、歩かせるのが精一杯のはずだ。
こんなところを走らせたら、足を挫いて故障する馬が続出するだろう。
つまり――
「えいっ!」
僕のナイフ格闘術で、山道の上にある岩を切り裂き、道を防ぐように落とせば――この交通インフラは9割方、機能しなくなる。
歩兵はともかく、馬みたいな大きい生物は通れない。
兵士達は手持ちの食料が尽きる前に、次の補給できる場所に向かわないと餓死するという訳だ。
『ゴブリンさんが可哀想になってきたお……』
『うむ……地味に酷いいやがらせだな……』
さらに遠くではホワイト達が斧を使って、木々を切断し、道がある方向へと倒している。
これで、ゴブリン達は余計に歩くのに苦労して、来た道を引き返ざる負えないという事だ。
ここらへんの地理に慣れて体力がある人や、僕の指示通りに、狭くて目立たない山道を通っているモーニャン達の輸送部隊は大丈夫だが、余所の地で暮らしたゴブリンには無理だろう。
さらにさらに、近くにあったゴブリンの集落を攻撃して、ゴブリンを100匹ほど木の柱に串刺しにして道端に放置してある。
おかげで……死体が腐敗してウジが集っていて超臭い……。
『自業自得だよ!犬さん!』
これでゴブリンどもの士気はさらに下がり、こんな道を通りたくねぇよー。帰ろうぜーって気分が盛り上がれば僕の勝利だぜ。
『犬さん!略奪共同体の前衛集団が近づいてますぞー!
東1km先に偵察部隊がいますぞー!』
『どういう反応するんだろうwwwww』
とうとう開戦の日がやってきたようだ。歴史書に、今日の日にちが明記される事になるだろう。
僕は交信術で、広範囲
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ