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ゲーム風スキルは異世界最強なんだよ!・ω・`)ノ
22話 焦土戦術
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【犬さんは弓術スキルを取得した】



ゴブリンの村というと、どんな場所を想像するだろうか?
壁もない、無防備な家が立ち並んでいて、襲いやすい?
確かにそういう一面もあるが――ちゃんと防御拠点という奴が存在する。
村から少し離れた場所に山城を作って、緊急事態になったら籠城したりするのだ。

『堀がありますお』
『あんまり食料を備蓄してないから籠城すると餓死しますぞ』

普通に襲撃したら、籠城するゴブリンが大量発生して手間取る訳だが……僕はゴブリンの警戒網を、事前に調べて、完璧にすり抜けて、村を襲撃できるから特に問題もなかった。
奇襲で大混乱中のゴブリンなんて、僕達の敵ではない。
集団の力が逃げる方向に割かれて反撃されない。
逃げ惑うゴブリンの背中を射撃すれば一方的に殺せる。
ある程度、殺し終わったら、戦略輸送部隊に後を任せて倉庫から物資を運び出し、残った家屋を放火。
井戸にゴブリンの死体を放り込んで、病原菌で汚染すれば村の再興もできなくなる。
生き残りがいたとしても、この村の惨状を見れば逃げる事間違いなし。
……以上、スーパーイケイケ軍事指導者ワァンによる略奪講座でした。
一番良い方法は、相手を味方につけて、食料と労働力を供出させる方法が良いが、ゴブリンは交配もできない異種族だから仲間にするのが難しいし、焦土戦術という方針を考えると、今回はただの大量虐殺と放火が一番ポイントが高い。
どうせ、放置すると……大量繁殖して厄介な事になるだろうし。

【弓術のレベルが71になった】

でも、こうやって集落を10個ほど焼いて思った事がある。

「戦いは虚しいな……僕たちの生活を守るために、相手の生活を壊す……。
この矛盾が……戦争なんだ……以下略」

ふぅ、こういう発言をしておけば大丈夫だろう。
モフモフ教の預言者は慈悲深い人物像だという事が後世に伝わるはずだ。
異種族にすら情けをかけるとか、めっちゃ良い奴って評価されると思う。

『犬さん……村をたくさん焼いといて、その発言はねぇよー!ってツッコミ入れてほしいのかお?』
『うむ……後世の人物が聞いたら、人格がコロコロと入れ替わる奴だと言われかねないような……?』

大丈夫だ。後世の人は死者を数字扱いするから全く問題がない。
数字に人権なんてないんだ。
それにしても……この略奪はあんまり旨味がないなぁ。
備蓄倉庫にあるのは食料だけだし、家畜も少ない。
金目の物もなくて貧乏すぎる――僕のレンジャースキルが、後方から大きなオッパイと攻撃が来る事を察知した。
前方へと体を投げ出して回避する。
その直後に何かが高速で通り過ぎた。

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