667部分:第九十六話 神々その二
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第九十六話 神々その二
「こうした技もあるのだ」
そしてだった。両手を重ね合わせて前に出してだ。技の名前を叫んだ。
「ブロウクンデスティニー!」
その凄まじい衝撃波をアイオロスに放つ。それで倒すというのだ。
「これでだ!」
「来たか!」
それを受けてだった。アイオロスはそれに対してだ。
「ならば私もだ!」
「技には技だ!」
こう言ってであった。出した技は。
「アトミックサンダーボルト!」
その技を繰り出しデイモスの技に対するというのだ。
そしてだ。今技と技がぶつかった。
黄金と紅蓮、二つの衝撃がぶつかった。その二つが激しくせめぎあう。
それはまさに二人の激突だった。しかしだ。
やがて激しい衝撃が飛び散った。相殺されたのだ。
そしてその後に残ったのはだ。何もなかった。ただ二人がそこに立っていた。
「まさかとは思った」
「まさかか」
「そうだ、まさかだ」
デイモスの言葉である。
「私のこの技をそうして防ぐとはな」
「受けては倒されると判断した」
アイオロスはそう読んだのである。
「そしてだ」
「そして?」
「かわせるものではなかった」
そうも見ていたのだ。
「だからだ。こうした」
「そうか」
「そしてそれは正解だったようだな」
「中途半端な技では駄目だった」
ここでデイモスは言ってみせた。
「私の技は生半可なことでは防げはしない」
「そう言えるのだな」
「そうだ」
まさにその通りだというのだった。
「私は神だ。神の技は容易には防げない」
「確かにだ。これも一か八かの賭けだった」
「防ぐことがか」
「私は賭けはしない」
このことも言った。
「だが」
「今回はか」
「そうだ。今回は特別だった」
それだけに必死だったというのだ。アイオロスにしてもだ。
「だが。私はこうして防いだ」
「確かにな」
デイモスは彼のその言葉に目を閉じて言葉で頷いてみせた。
「機転を利かせたか」
「そしてだ」
ここで、だった。アイオロスは己のその言葉を変えてきた。
「貴様の技もまた見切った」
「神の技を一度見ただけでか」
「そうだ。見切った」
そうしたというのである。
「それも確実にだ」
「言うな。神の技を見切ったというのか」
「その通りだ。では見てみるか」
アイオロスは構えに入った。それは彼が今まで出したことのないような技を思わせるものだった。その構えで言ってきたのである。
「それをだ」
「ふむ。私の技を見切ってだ」
ここでデイモスは冷静な言葉を出してきた。
「そのうえで、だな」
「わかるというのだな」
「如何にも」
不敵な声の色だった。
「既にだ」
「では。どう来るのだ?」
「今は止めておこう」
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