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20話 山賊の村おこし
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僕が統治する村の東に――人間の村が一つだけあった。
獣道を使わないと到達できないような、そんな閉鎖的な場所に位置している。
……商人が来ないから、とっても貧乏そうだなぁ……という村な訳だ。
人間社会は不思議なもので、貨幣がないと農作物の生産力も激減する傾向にある。
だって野菜は高く売れる場所に運搬する前に腐るし、道が整備されてないから移動するのも一苦労だ。
獣人の村に持っていても、僕達はほら、貧乏だから金持ってないし。
こんな所に好んで住む人間は、かなり訳ありだろう。
一応、焼き払う予定の村なのだが――気になった僕は、交信術で邪神達の視界を借りて、村の集会場を覗いてみた。

『汚物は消毒よー』
『焼き払えー、犬さんー』
『放火はよ』



〜〜〜〜〜〜〜〜〜
村の中心に位置する集会場。老朽化が進み、木の床が腐っている。
あんまり広くはなく、二十人が輪になれば、それで精一杯だ。

「過疎って大変じゃのう……このままじゃ、村は廃村じゃよ……
最近の若者は、都会を目指して酷いのう……」

この悲しい発言をしたのは、村長らしき白髪の老人だ。
他の村人と同じく、痩せている姿を見るに、富を平等に分配する良い長なのだろう。
村人たちが、積極的に意見を出してくるところが、活気があって良い。

「最近、流行の村おこしをやれば良いと思うべ」

「そうじゃなぁ……観光客でも呼んで奴隷……じゃなかった。お金を落として貰えるとええのう……。
じゃがどうやって集めるんじゃ?
ワシらの村の特徴的な産業ってアレじゃろ?」

「俺達の得意な仕事といえば……山道を歩く旅人や商人を襲って、人身売買だべ?
その特徴を伸ばせばいいんだべよ」

……前言撤回。この村は良い村ではない
治安を保つために、焼き払った方が良い村である。

「そうじゃな……獣娘を捕まえるのはどうじゃろ?
領主様が死んだという噂を聞いたから、今なら襲える気がするぞい。
獣人はどの年齢でも、コレクターに高く売れてウハウハじゃな?」

「さすがは頭……じゃなくて村長。
頭が良いべ」

「しかし、これじゃと獣人の村を一回略奪したら対策されて、仕事はおしまいじゃなぁ……産業にはならんのう」

「獣娘は事故がなければ1万年は生きると聞いた事があるべ?
なら、俺達で……ぐへへへへ、たくさんスケベーして養殖して、去勢した男の獣人だけ売れば、産業を独占できて大儲けできて美味しそうだべ!」

「ふぉふぉふぉ、それは良いのう。
なら、ワシらがやったと気づかれないように、一度に大量の獣娘を捕まえれば完璧じゃな?」

この村長の発言に、村
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