情熱の女
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けどあれってくじ引きで決まったらしいから」
四神とはそれぞれ、東・南・西・北を守護する四つの幻獣のことを指す。青竜・朱雀・白虎・玄武、日本でも有名で知らない者はいないだろう。その中でも朱雀は南で赤、不死鳥などと同一視されるほどの生き物だが……まさか四神の決め方がそんな適当なものだったとは……。彼女を部屋へと招き入れて紅茶をたしなみながら詳しい話を聞くことにした。
彼女は昨日この学園へとやってきた転入生、やって来て早々1組の教室に乗り込んで閃輝に抱き着いた上で頬にキスまでやった凄まじい女だ。因みに例の織斑 一夏と間違えたらしく本人はその場で閃輝が名を告げるとその場で土下座してきた。
「私もあの境界女に言われてんのよ、あんたに手貸せって」
「セシリアと同じね……」
「しかし、まさか神と同一視されている奴が手伝いとはねぇ……気が引けるな」
「言っとくけど私は自分が神なんて思ってないわよ」
アイスを掬っていたスプーンをきゅぽんと口から出しつつ閃輝へとむけて口を開く。
「偉ぶるのが私は嫌いなの、今こうして代表候補生をやってるのは朱雀が長生きだから。言うなれば戯れに近いのよ、朱雀全体でみれば私なんて赤ん坊と同じよ高々15.6の小娘なんて。だから私は自由に生きる、楽しんで生きる。そう思わせてくれたのが織斑 一夏という男よ」
「……」
「楽しんでなんぼ、あいつはそう言ったわ。朱雀の寿命は人間の何倍もある、そんな長い時間如何やって生ければいいのかってグチグチ悩んでた私に答えをくれた男よ。惚れてる、心からね。だからお礼を言いたかったのに……あいつが……!!!」
徐々に荒げられていく言葉に同調するように体が燃え上がっていく、腕から炎が上がり背中から翼が生え今にも全身が発火しそうな勢いだ。
「織斑 千冬は私の敵よ、最終目標はあいつを殺すこと……それが私が日本に来た理由よ。八雲 紫との契約は願ったりだったわ」
「そうか、なら一緒に殺してみるか、あのくそ教師を」
「いいわね、その時が来たらぜひ誘ってちょうだいね」
その身に流れる火の鳥の血は情熱的ですべてを焦がす炎。凰 鈴音、閃輝と咲夜の仲間となる。
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