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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
虚像-フェイク-part2/偽りの巨人
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ないよ。ヤマワラワの様子がおかしい理由を探るだけだから」
ムサシはそういって、特殊銃『ラウンダーショット』をヤマワラワに向ける。もちろん、誰にも見られないように気を配りながら。
この銃はムサシがEYESにいた頃に所有していた銃を、ムサシ自身の技術で再現した、通信・探索などの機能も搭載した万能銃だ。
照準を合わせると、モニターにヤマワラワの体内をサーチした映像が表示される。
「この反応は…!」
ムサシは解析結果を表示したモニターを見て、目を見開いた。まだEYESに所属していた頃に何度も見かけた結果だ。
「まさか…また…『憑りついている』のか…?」
「『憑りついて』…?何かがあの怪獣に取り付いてるんですか?」
奇妙な言い回しだが、なんとなくサイトとゼロは、ムサシが突き止めたヤマワラワの異変の原因が、何かがヤマワラワに憑依しているからだと認識した。
「ああ、この反応…間違いない。

『カオスヘッダー』が憑りついてるんだ!

僕たちの世界で、人類がカオスヘッダーと対立していた頃と同じように!」
「カオスヘッダーって…!」
ムサシとルイズの実家で初めて会って彼と話をしたとき、その名前をサイトは聞いたことがあった。かつてムサシの世界『コスモスペース』で地球怪獣に憑依し、怪獣の暴走を引き起こす光のウイルス。
「でも、カオスヘッダーがなんでまた…!」
そう言いかけたところで、サイトは思い出した。カオスヘッダーは確かに、ムサシやコスモスの活躍で正しい心を手に入れ、和解した。だが、ようやくつかんだ怪獣と人類の平和な世界に水を差すように、『怪獣バイヤー・チャリジャ』が現れ、怪獣たちを連れ去った。
本来は悪意のないヤマワラワの様子がおかしいのも、カオスヘッダーがチャリジャたちに捕獲された後で都合のいい存在となるよう洗脳・または改造をされたとしたら辻褄が合ってくる。
ムサシは怒りを覚えた。対立していた頃は卑劣な手段こそとることはあったが、本来カオスヘッダーが自分の世界で混乱を起こしたのは、元々純粋な悪意ではなく、彼らなりに秩序を生み出すための手段だった。それを、完全な悪意ある目的のために利用するなど、許せるはずがない。
…だが、今のムサシ=コスモスに変身できるだけのエネルギーがない。この世界に来るまでの間にほとんど切らしてしまっていたのだ。
「…サイト君、あの少女たちを助けたら、次はゼロと一緒に、ハルナちゃんにしてあげたように、一度ヤマワラワに光を照射してあげてくれないか?」
「ハルナにしてあげたように?」
言われてみて、サイトは記憶をたどってみる。光を…照射…?…あ!
確か、ハルナがまだ闇に囚われていて、その正体を知った直後の戦い。そこで彼は一度、ハルナに説得を試みながら、ゼロの浄化の光を浴びせた。そうしたら、サイトの心からの言葉と相
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