第六幕その九
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「それじゃあ」
「わし等も皆を全力で守るから」
「安心して私についてくるのよ」
ビリーナは先頭を進みつつ言うのでした。
「いいわね」
「ええ、それじゃあね」
「私がいる限りノーム族もドラゴンも怖くないわ」
「絶対になのね」
「そう、絶対によ」
それこそというのです。
「何があっても来てもね」
「いつもながら凄い自信ね」
エリカがここでビリーナに言います。
「ドラゴンも怖くないなんて」
「ドラゴンも知ってるからよ」
「どんな生きものか」
「そうよ、確かに物凄く大きいけれどね」
「それでもなのね」
「知ってるから」
ドラゴンがどんな生きものかをです。
「怖がることはないわ」
「じゃあ問題は何かしら」
「知らないことよ」
そのことが問題だというのです。
「ドラゴンを知らないことがね」
「問題なのね」
「そうよ、あんたのことも知ってるし」
「私のことも」
「もっと言えば猫のこともね」
「だから私達も怖くないの」
「オズの国の猫のことも知ってるわ」
この国のというのです。
「ドラゴンについてもね」
「他の国のドラゴンってどんなのなの?」
ガラスの猫はこのことが気になって尋ねました、この猫はオズの国にずっといるので他の国のことはしらないのです。
「一体」
「色々なドラゴンがいるわよ」
恵梨香がガラスの猫に答えました。
「実際にね」
「あら、そうなの」
「ええ、オズの国のドラゴンもそうでしょ」
「そういえばそうね」
ガラスの猫もそう言われるとわかりました。
「トカゲに似た形の竜もいれば青龍もいて」
「そうでしょ、色々なのよ」
「そうなのね」
「青龍は中国の龍だよ」
その中国人の神宝の言葉です。
「中国の龍はああして空を飛んで細長い形なんだ」
「そして西洋の竜は四本足で翼が生えてるんだよね」
ジョージはこの竜のことをお話しました。
「お口から火を吐いたりして」
「他にも色々な種類のドラゴンがいるね」
カルロスも言います。
「足がないドラゴンもいたり翼がなかったり頭が幾つもあったり」
「そういえば頭が幾つもあるドラゴンもいるわね」
ナターシャもカルロスの言葉に気付きました。
「ヒドラみたいに」
「そうね、ドラゴンは頭が幾つかあるものもいるわね」
トロットも聞いて頷きます。
「ギリシア神話とかに出て来るわ」
「うん、ラドンなんか凄いね」
キャプテンも言います。
「百の頭があって身体も大きくて」
「あれは凄いわね」
「頭が百もあると」
トロットはラドンのその言葉を思い出して言うのでした。
「お互いに首が絡まったりしないかしら」
「そうした心配も出ますね」
「そうでしょ、頭が幾つもあると」
「特に百もある
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ