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逆さの砂時計
Side Story
少女怪盗と仮面の神父 37
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アルスエルナ人である事』だろ? つまりバーデルは、お前の顔も素性も、現在の首領がお前だとも知らない。なら、バーデル軍に此処を見られなきゃ後はどうとでもなる」
 「……バーデルは、捕まえた手足共の身柄引渡しを要求するわよ。隠し切れるとでも?」
 「他人の家に迷い込んだ『飼い犬』を回収するには、許可と時間が必要だ。犬が優秀であればあるほど、調べる手間が増えて大変なんだよな……お互いに」
 引き戻した左手の指先が、自身の胸元をとんとん叩く。
 甘い香りを放つ小瓶が入っている胸元を。
 「…………!」
 一旦は落ち着きを取り戻した銀の目に、再び動揺の影が走る。
 「三度は言わない」
 歯噛みするイオーネを気にも留めず、王子の目は泣き震える母子を捉え
 そして

 「やれ」


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