661部分:第九十五話 聖域の前でその二
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
第九十五話 聖域の前でその二
「これだけ恐ろしいものがあるとはな」
「これが神か」
アルデバランも言った。
「神の力だというのか」
「彼等でこの力だというのなら」
ムウがまた言ってきた。
「アーレスは」
「アーレスか」
「はい、そうです」
ムウに問われてもその名前に対して頷くのだった。
「彼はさらに上でしょう」
「その通りだ」
ここはシオンが言ってきたのである。
「戦皇アーレスがオリンポス十二神の一人」
「オリンポスの」
「その」
「そうだ、オリンポスのだ」
言うまでもなく天の神々の宮殿である。聖地と言ってもいい。
「そこにいる神々の一人だ」
「つまりアテナと同格」
「それですか」
「そして小宇宙も」
「圧倒的な小宇宙が」
「神の力は圧倒的だ」
シオンの言葉は続く。
「それはアーレスの下にいる彼等も同じだ」
「そういえば」
シャカが目を閉じたまま述べてきた。
「あのアーレスとの聖戦でライブラの武器が解放されたのは」
「!?まさかよ」
「あの四闘神が」
「その存在によって」
「そうです」
シャカはデスマスク、シュラ、アフロディーテの言葉に応えた。
「彼等に対する為です」
「八大公だけでなくあの神々に争いの女神エリスもいる」
アイオリアは闘いを見守りながら話す。闘いは恐ろしいまで激しさを見せていた。その中で延々と続いていたのである。
「だからこそアテナもライブラの武器をお許しになられたのか」
「しかしだ」
アルデバランがまた言ってきた。
「それはだ」
「老師は離れられないからな」
「あの五老峰から」
「何があろうとも」
またデスマスクにシュラ、アフロディーテが話した。
「ライブラの武器は無理だな」
「だとすれば一つしかない」
「私達の拳で倒すしか」
「その通りです」
また言ってきたシャカだった。
「そうするしかありません」
「そうだ。この聖戦ではライブラの武器は解放されない」
それは無理だと。シオンからも言ってきた。
「アテナがおられないからではない」
「といいますと」
「今ライブラの童虎もまた離れられないからだ」
「その五老峰からですね」
「だからだ」
まさにそれこそが理由だと。ムウにも話すのだった。
「わかったな。それでだ」
「わかりました」
「ですが教皇」
それを聞いてだ。シャカが言ってきたのである。
「あの聖戦は先の冥皇ハーデスのそれに匹敵する激しさだったと聞いています」
「歴史にはそうあるな」
「先の聖戦で残られたのは貴方と老師のみ」
それだけ激しい戦いだったことも非常によく知られている。何しろそのシオンこそがその聖戦での数少ない生き残りだからだ。それも当然のことだった。
「それ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ