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提督はBarにいる。
出撃・礼号作戦!〜決戦、重巡棲姫〜
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。現場で見られていないのが少し歯痒い。

『オノレエェ!』

 重巡棲姫からのお返しと言わんばかりの砲撃。神通に被弾したらしく悲鳴が響く。

『神通大破!だが探照灯は取り落としていない。』

 流石は神通、普段から鬼教官と呼ばれて教え子を鍛えていない。己の気迫も大した物だ。

『残念だったね…!』

 時雨の魚雷攻撃。炸裂した場所が良かったのか、断末魔のような悲鳴が聞こえる。

『重巡棲姫の動きが止まった!けれどまだ止めは……あ、おい夕立!』

 あの狂犬め。相手の懐に飛び込んで零距離射撃で止めを刺すつもりか。見えなくても何となく解ってしまうから困る。

『苦しまないように、一発で仕留めてあげる。』

 ぽいも何もなく、そう言い放つと同時に砲撃音がして何かが水面に崩れ落ちる音がした。

『重巡棲姫、沈黙……。』

「了解、残った敵も出来るだけ沈めて帰投しろ。」

 さて、夕立の蛮勇ぶりにも困った物だ。強いのは間違いないんだが、いかんせんやり方が荒っぽ過ぎる。注意すべきか長所を伸ばすべきか。悩み所ではあるが……。

「随分と手を焼いているようだが、中々いい運用をしている様じゃないか。」

 珍しく、三笠教官に褒められた。今くらいハチャメチャな方が楽しいかも知れん。小利口に纏まられ過ぎても扱いに困るしな。俺はそう思いながら、独りで苦笑した。
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