660部分:第九十五話 聖域の前でその一
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第九十五話 聖域の前でその一
聖域の前で
サガとアイオロス、デイモスとポポスの闘いは激しいものだった。
光の拳が激突する。そして互いに引かない。
「凄いものですね」
「そうだな」
ミロがムウの言葉に応えていた。
「流石という他はない」
「ミロ、今の言葉はだ」
アルデバランが今のミロの言葉に問うてきた。
「どちらへの言葉だ?」
「何?」
「今のはどちらへの言葉だ?」
再度問うてきたのだった。
「二人か?それとも」
「それは」
「どちらも、ですね」
口ごもるミロに代わってムウが答えたのだった。
「そうですね、ミロ」
「そうだな」
実は自分でも今の自分の言葉はどちらへのものかわかりかねていたのだ。言葉を出しておきながらではあったがそれでもなのだ。
「それはな」
「そうか。双方か」
「サガとアイオロスは今聖域にいる黄金聖闘士の中では最強です」
アフロディーテは二人の実力を素直に認めていた。
「私達よりもさらにです」
「そうだな。あの二人はまさにだ」
アフロディーテのその言葉にカミュが頷いた。
「我等の中でも随一だ」
「その二人だからこそ」
アフロディーテは己の上に映し出しているその映像を見上げながらまた言ってきた。その目は映像の中の闘いから離れることはない。
「あれだけで戦うことができているのです」
「その通りだ。だが」
ここでまた話すカミュだった。
「その彼等にしてもだ」
「まあ尋常な苦労じゃねえな」
「その通りです」
シャカはデスマスクの今の言葉に頷いた。二人は今の彼等のその小宇宙から目を離してはいなかった。離せなかったと言ってもいい。
「尋常なものではありません」
「聖域をぶっ壊せるな」
デスマスクはまた述べた。
「あの連中一人でな」
「その通りです。その彼等をそれぞれ相手にする」
シャカの言葉が続く。
「確かに尋常なものではありません」
「俺でもだ」
流石のデスマスクも今は余裕を見せられなかった。
「あのうちの一人を相手にするってなるとな」
「敗れるのですか?」
「奥の手を出すしかねえな」
こう言ったのである。
「一か八かだけれどな」
「あの技をですか」
「ああ、あの技だ」
真剣そのものの面持ちでシャカに話す。
「あの技を出す、そうでもないと勝てはしない」
「そうです。私もまた」
シャカもデスマスクのその言葉を聞いて述べた。
「最大の技を出さなければいけません」
「サガとアイオロスにしてもそうだろうな」
デスマスクは冷静にこう述べた。
「機を見てってやつだな」
「その通りだな」
「うむ、まさにだ」
アルデバランはアイオリアのその言葉に頷いた。
「
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