ピンチとチャンス
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
つけて助けてくれたらしい。でも、この間の変な武器を使うのもいるのか、これで三人は行動していることがわかるね。
「へぇ、カラスと当たっちまったのか。可哀想な奴もいたもんだ」
セシリーの頭突きを受けて赤くなっている頬を擦りながらそういう坊主。それを聞いて全員の視線が一斉にそちらに向く。
「可哀想って・・・どういうこと?」
彼の言葉が引っ掛かり、直接聞いてみる。それを聞いたマリキスは立ち上がってこちらを見据えながら答えます。
「今、ここにいるメンバーの中ならあいつが一番強いぜ。俺たちでも歯が立たないくらいな」
「「「!!」」」
それを聞いた瞬間顔の筋肉が強張ったのを感じる。こいつでも十分な実力があるのに、それよりも強い人なんて・・・シリル、大丈夫かな?
第三者side
ドゴォン
仲間の心配をよそに戦っている少年と青年の戦うその場所では、大きな爆音が響いていた。
「水竜の顎!!」
両手を握り合わせそれを降り下ろすシリル。対してカラスは自分の武器を一直線に少年に向けて投げ込み打ち返そうとする。
「いけ!!」
しかし、シリルはそれを足で弾くとそのまま飛び掛かるように技を仕掛ける。
「このっ!!」
降り下ろされた両腕を間一髪で防いだカラス。彼はそれを基点に攻め立てようと、新たな戦法を見せてくる。
「ほれ」
「ぐっ!!」
足でシリルの腹部を蹴り後方へと重心を動かせる。それを利用し一度投げた武器を引き寄せ後ろから攻撃を行う。
「ガッ!!」
バランスが崩れていたこともあり避けることができなかった少年は、前に腹から倒れる。
「これなら・・・どうだ!!」
倒れているシリルに蹴りを放とうと足を引く。その際、上に避けることができないようにと武器を二本合わせ前に突き出しておく。
「危なっ!!」
立ち上がると武器の餌食。かといって何もしないと蹴りを受けてしまう。どうしようか迷った末、少年は目の前に迫ってくる足を両手で真剣白羽取りのようにキャッチした。
「マジか!?」
足を取られて逃げられないカラスは、振り払おうとしても強くやるとバランスが崩れ転倒するため、なかなか振り払うことができない。
「こっちに来い!!」
「うおっ!!」
シリルもカラスの掴んだ足を引き寄せ転倒させる。今度は立場が入れ替り、シリルが上から見下ろす形になる。
「水竜の鉄拳!!」
先程のカラスとは異なり、上から打ち下ろす拳で対応しようとするシリル。だが、カラスは起き上がるのではなく、前転して攻撃を繰り出した少年の脇をすり抜けて事なきを得る。
「クソッ!!」
せっ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ