ピンチとチャンス
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アス》!!」
いつものように大きなモーションからじゃなく、できるだけ無駄を省いた形から魔法を繰り出す。
「判断はいいよ。けど・・・」
相手も突っ込んでいるから避けることはできないと思っていたけど、急ブレーキをかけてあたしの攻撃を回避する坊主頭。そいつはすでに間合いに入ってきており、対応することができない。
「喰らいな!!」
「きゃあ!!」
脇腹を切りつけられて思わず転倒する。でも、傷は全然深くない。これくらいなら何も問題――――
グラッ
「あれ?」
問題ないとすぐに起き上がろうとした時、視界が揺れて尻餅を付く。その間にも敵は迫ってきているのに、体が思うように動かない。
「オラ!!」
「あう!!」
避けることすらできずに再度攻撃を受けてしまい倒れる。すると、さっきよりも視界の揺れが大きくなっていることに気が付き、この原因が彼の爪にあることに気が付いた。
「何、その武器」
「あぁ、これか?」
余裕の表れなのか、ご丁寧に武器を見せて説明しようとする坊主頭。それには苛立ちを感じるけど、うまく動けなくてどうすることもできない。
「これは毒爪。その名の通り毒を塗り込んである武器だ。一回でも十分ダメージは与えられるが、塗れる毒にも限りがあるからな。お前くらいなら・・・あと二回もすれば仕留められるか?」
予想していた通り、トビーと同じ種類の攻撃だったらしく、警戒を薄くしていたことに悔いる。でも、トビーよりこの人の方が動きが戦い方がうまい。あたしたちの攻撃が、全然当たっていないんだもん。
「まぁ、その様子じゃこの戦いもおしまいかな?」
いまだに立ち上がれない私に跨がり、毒が塗られた爪を構えて見下ろしてくる。
「俺の名はマリキス。あの世で思い出しな」
そう言ってトドメを刺そうと腕を降り下ろしてきたマリキス。何とかしようと腕に魔力を集めようとしたけど、間に合うようには思えない。
「ヘディ〜ング!!」
「なっ!!」
諦めかけたその時、横からものすごい速さで飛んできた何かが、マリキスの頭に自らの頭をぶつけて押し倒す。
「セシリー!!」
「たっだいま〜!!」
その正体はシリルと一緒に村の偵察へと行ったはずのセシリー。予想外の救援に思わず笑みが溢れる。
「って!!あんたシリルは!?」
すると、そこでシャルルがあることに気が付きました。それは、彼女と一緒にいたはずのシリルがどこにもいないということです。もしかしてあたしたちが戦っていることに気が付いて二手に分かれて来てくれたのかな?
「シリルはアイーアの町であったカラスっていうのと戦ってるの〜!!僕は隙を突いて逃げてきた〜!!」
その時に偶然やられそうになっているあたしたちを見
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