ガンダムW
1550話
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はそんな事実は起きていない。そして何より……
「OZが手こずって、どうしようもなく後手に回り続けているガンダムを撃退した。それだけだと、性能の証明には足りないか?」
「な!?」
そんな驚きの声を上げたミュラーだったが、それは周囲にいた他のOZのパイロット達も同様だ。
ただ、唖然とした表情を俺へと向けている。
寧ろ、驚きの声を出せたミュラーが凄い……のか?
「馬鹿な……」
「残念ながら真実だ。トールギスというのは、それ程の性能を持っている機体なんだよ。言っては悪いが、エアリーズなんてのはトールギスをデチューンしたリーオーのバリエーション機でしかない」
その一言がミュラーのプライドを傷つけたのだろう。ゴーグルの下から鋭い視線で俺を睨み付けてくる。
こいつは原作でも腕利きのパイロットだったが、精神年齢というか行動がそれに見合ってないんだよな。
だからこそ、ゼクスもミュラーとアレックスについての報告書をノインに届けて反省を促したという一場面があった。
まぁ、この様子だとミュラーの憎悪はゼクスじゃなくて俺に向かってきそうだが。
……トールギスのパイロットに憎悪が向けられるという意味では、原作と変わらないな。
「ま、こっちはいつでも模擬戦を受ける用意はある。もう少し腕を磨いてから、模擬戦を挑むんだな。今回はこっちが挑戦者だったが、次からはそっちが挑戦者だ」
その言葉に、ミュラーの顔が今までよりも更に歪められる。
それでも原作でゼクスのトールギスへと向かって攻撃を仕掛けたような無謀さをここで発揮しないのは、連合軍やOZの上層部が集まっているここでそんな真似をする訳にもいかないという自制心がかろうじて働いているのか。
他にも俺がノインと関係のない事や、ミュラーの仲間が死んでいないというのも影響しているのだろうが。
無言で俺を睨み付けるミュラー。
他のOZの兵士達も、今の俺の言葉は決して面白くはなかったのだろう。不機嫌そうにこっちを見ている。
これでOZの兵士の敵意は俺に向けられる事になる。
まぁ、正直ちょっとやり過ぎって気がしないでもないんだが……それでも、今後の状況を思えば、これくらいはまだ許容範囲内の筈だ。
「アクセル、こっちにいたのか」
そんなOZの兵士達の視線を受けていると、不意にそんな声が掛けられる。
聞き覚えのある声にそちらへと振り向くと、そこにいたのは綾子。
トレードマークの物干し竿は、当然のように持っていない。
いや、コックピットの中に入るには明らかに邪魔だしな。
それに連合軍にはOZのお偉いさんが来ている中で物干し竿を持っているのを見つかれば、何を言われるか分かったものじゃないし。
だが、物干し竿を持っていなくても綾子は色々な意味
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