第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
11eyes 〜それは友と明日のために〜
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駆はよけようとするが、背後には美鈴がいる。
さらに言えば、駆の動きよりも早く、「奴」の腕が到達する。
逃げられない――――
「奴」の攻撃が、駆のあらゆる逃げ道をふさいだ。
そしてその映像通りのモーションを「奴」が起こし・・・・
ガシュッ!!!!
蒔風が「奴」に殴りかかる形で、それを止めていた。
狙われた脇に魔導八天の内の二本を出し、剣の面で受けたものの、痛みに顔をしかめる「奴」。
「はっ!!!!」
そこに雪子が突っ込み、「奴」に逆手に持った大型ナイフで斬りかかる。
「奴」は蒔風を蹴り飛ばし、雪子の対応に入った。
と同時に、蒔風のほうにガードで出していた剣を二本とも蒔風のほうに放る。
蒔風の額に冷や汗が流れる。
「奴」が蒔風に残したこの件は、奴の召喚獣が刻まれたもので――――
「ケルベロス!!迦桜羅!!!やっとけ!!!」
「やろぉ至近距離でうぉおおお!!?」
「んだよあのバケモン!?」
突如として現れた二体の魔獣に、賢久が驚きの声を上げる。
だが蒔風がその賢久に向かって怒声を上げた。
「賢久ァ!!!!雪子を一人にすんな!!!!全力でフォローしろ!!テメェの火力があれば、「奴」に応対できる!!」
「お、おしわかった!っとオラオラオラァ!!!オレの雪子に手ぇ出すんじゃねぇ!!!」
「いいぞ・・・よし、迦桜羅はオレがやる!!駆は他の者と一緒にケルベロスをおとせ!!!!」
「あ、あれを!?」
「栞君!!できるか!?」
「行けます」
「いい返事だ。蹴散らせ!!!」
ここに、三組の対戦が組まれる。
蒔風が銀白の翼を広げて迦桜羅に空中戦を仕掛け、駆たちは地上でケルベロスの相手を始めた。
ガルォォォッラァァァァァァァァァ!!!!!!!
ドンドンドン!!!!!
ケルベロスが口から三連の火球を打ち出す。
駆は既にそれを先読みし、ゆかに指示を出していた。
「こないでぇ!!!」
ゴァッ・・・パァン!!!!!
ゆかが手を突き出し、拒絶の言葉を放つと同時に、その火球は一瞬で消滅してしまう。
さらにケルベロスの右の首をアブラクサスが鎖で締め上げ、左の首を美鈴が火車切で斬りおとしていた。
ドチャッ、と首が落ち、それでもその目玉はギョロつき、駆を確認して首だけで突っ込んでいった。
「邪魔」
バァン!!!!!
その首の特攻もむなしく、栞による魔術攻撃に消し飛んでしまう。
だが残った首が一個だろうと二個だろうと、ケルベロスにとっては問題ではない。
与えられた使命を全うするために、そ
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