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世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
11eyes 〜派手に戦ってみますか!〜
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コピー品とは言うものの、その再現率は完ぺきといっていい。

さらには、彼らを実体化させているのは「奴」の「欠片」だ。
強さはオリジナルに準拠するとはいえ、それなりにパワーアップもされているだろう。


「蒔風、あいつらは強い!!俺たちも以前は一対一じゃ相当苦戦したんだ。それがあれだけそろっていれば・・・・」

「でも今ならそうじゃない。今のお前らなら、そう苦戦はしないはずだ。ってことで、まあやらせてくれ。今のオレがどれだけ動けるのか、試させてくれ」

「今の・・・君?」

「気にするなよ。それに、デカブツは終わった」



キィン・・・・・・ゴガアアアアアアアア!!!!!!



蒔風がそう言うと、棍棒を持った巨体の黒騎士が斜めにずれ、消滅した。

左手を肩に当て、体の調子を確かめるかのようにゴキリと鳴らす蒔風。
その右手にはすでに日本刀「風」が握られていた。

目に見えぬ抜刀、そして一閃。
度重なる戦闘の傷は、ひとまずこれくらいのことができる程度には回復していたらしい。


「さぁて、はじめようか。この地に染みついた記憶より作られた過去の亡霊よ」

そう蒔風が言うと同時に、武人の黒騎士・イラが中段に拳を構えて突進してくる。

蒔風がそれに対して刀を収めた。
無手にて身体の正面を相手に向け、腕を「ハ」の字にして誘うように構えた。


はたして、その拳は周囲の空気を捩じりあげて蒔風の腹部に向かって放たれた。

それを左手で掴みながら蒔風は右足を下げて上体を反身に返す。
そこからさらに左足を下げ、右手でも掴みながらさらに身体を返し、イラの身体を投げ、地面に落とす。


腕を極め、その根本からへし折ってから頭蓋を踏み砕く。
そして背後に迫る悪魔的な女性の姿をした黒騎士・インヴィディアに振り返りながら裏拳を振るい、顔面にめり込ませる。



「勢いよく飛び過ぎだ。飛翔音で丸わかりだったぞ?」

ゴゴン!!ゴゴン!ゴガッ!!ズ・・・ズン!!!


邸宅の周囲の林に突っ込み、木々をなぎ倒しながら吹っ飛んだインヴィディアが、最後の巨木でなんだかよくわからない染みになって終わった。



そしてインヴィディアがそうなるより少し前に、すでに蒔風と二刀流の女性像をした黒騎士・スペルビアと激しい剣撃を打ちあっていた。


その速度はもはや人の範疇を超えており、実際には五回ほど打ち合った剣の音が、「ギン!!」の一音に聞こえる。
さらにその「ギン!!」がとんでもない回数、一気に鳴っている。

ギギン!!ギギャギャギャギギギギンッ!!ガキュィッ!!ガガギギギギンッッ!!!



「ハァァァァアあああああ!!!!ぬぅん!!!!」

ガギギッ・・・・
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