IFエンド 「シュテル・スタークス」
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、大丈夫か?」
「は、はい……すみません」
差し出された手を取った瞬間……彼に触れるのと同時に私の中でこれまでの思い出がフラッシュバックする。
嬉しかったことに楽しかったこと、怒りを覚えたことや悲しく思ったこと……どれも私の想いを作り上げたかけがえのないピース。告白すればこれが粉々に壊れてしまうかもしれない。
だけど、告白しなくても遠くない未来に私以外の人間がショウに気持ちを伝える。昔と違って彼は人と深く繋がることに怯えたりしていない。ならば誰かの手を取るだろう。もしそうなった時、今ここで想いを伝えなければ私は偽りの笑みと賛辞を送って後悔と妬みをいつまでも抱き続けるかもしれない。
そう思った私は……気が付けばショウの手を握り締めて立ち上がると、その勢いのまま彼の胸へと飛び込んで両手を背中に回して抱き締めた。
「お、おい……シュテル? もう……子供じゃないんだから悪ふざけならさっさとやめろ」
「悪ふざけではありません」
私はきっぱりと言い切り、さらにショウに密着する。
ディアーチェやレヴィ達には負けてしまいますが、別に私は貧乳というわけではありません。私やなのはの周りに居る人物が成長が良すぎるだけで、私達だってそれなりにあるのです。その証拠にショウだって困惑しながらも顔を赤らめていますし。
「わ、私は……あなたのことが好きです」
言い終わるのと同時に一気に体中が熱くなる。それとほぼ同時に私に何を言われたのか理解したショウの体が震えた。私は胸の内に芽生え始めた恐怖を?き消すように彼にしがみつくとそのまま想いの丈を伝える。
「初めて顔を合わせたから今まで色々なことがありました。最初はテストマスターとデバイスマイスターとして一緒に仕事をして……レーネの発案で一緒に暮らして。はやてを助けるためにあなたが必死になる姿を見て……傷つきながらも懸命に前へと進むあなたを姿を見ていると私の感情が停滞することはありませんでした」
もしもショウに会うことがなかったなら私はそれなりに楽しい時間を過ごしていたでしょうが、きっと今ほど交流関係は広くはなかったでしょうし、感情の起伏も乏しかったでしょう。
「事件が終わりを迎えて……ショウ達が学生生活を送るようになってからはふとしたことで感情が揺らぐようになっていました」
気が付いた時にはショウのことを目で追うようになっていた。ショウが他の異性と話していると嫉妬している自分が居た。それが溜まりに溜まって抑えきれなくなったから私は……あの日、ショウを深夜に呼び出してチョコを渡したんだろう。
「あなたがデバイスマイスターの資格を取って一緒に働くようになってからは毎日楽しかったです。意見を出し合ってより良いものを作っていく。そんな日がずっと続けばいいと願いまし
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