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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
IFエンド 「シュテル・スタークス」
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までの自分を演じきれた。ショウを呼び出しもすでに終えている。ならば……残るは自分の気持ちを伝えるだけです。

「……それが最大の難関ですけど」

 落ち着きなさい、落ち着くのですシュテル。あなたは常に冷静沈着で自分を制御出来る女のはず。これまで冗談とはいえ何度か好きに近い言葉は口にしてきたではありませんか。ただ今回もそうすれば良いだけです。別に緊張する必要はありません。
 そんな風に自分に語りかけるが、これまでのように言ってしまうと本気なのだと思われないかもしれない。また今回の告白が理由で今後の関係が壊れてしまうかと思うと、一向に緊張が解ける様子はない。むしろ刻一刻とより強くなっている。

「ですが……私は逃げません」

 私の王に……大切な友達に勇気をもらったのですから。
 そう思った直後、不意に頬にこれまでとは別の冷たさを感じた。視線を空へ上げると白い結晶が次々と降ってきている。手の平で受け止めると、それはすぐに溶けてなくなり水へと変わった。
 ……まるでこれからの私みたいですね。
 覚悟は決めたもののショウが私のことを異性として見てくれているのか。好意を持っていてくれるかは正直分からない。一緒に仕事をしてきたので嫌われてはいないとは思うが、友人へ向ける行為と異性へ向ける行為は別物だろう。
 私もこの雪達のように玉砕して別のものに変わってしまうのでしょうか……まあそれはそれで仕方がないことなのかもしれません。形あるものはいつかは崩れると言いますし、何かを得るためには何かを失うのが世の常。ならば……

「私の人生において最初の最終決戦……全力で臨むまで」
「シュテル……お前はこんな夜中に何と戦う気でいるんだ?」

 思いがけないタイミングで心に描いた相手の声が背後から聞こえたことで私は体を震わせる。
 こちらが周囲に気を張ってなかったこともありますが、もう少し気配を出して近づいてほしいものです。昔ならばまだしも今では私以上に卓越している部分もあるのですから。
 と冷静な自分は思っていますが、焦りに満ちた私が居るのも現実。急な展開に付いていけるほど今の私には余裕がありません。

「べ、別に何でもありません。ただ今後の意気込みを口にしていただけで!?」
「いやいや、どう考えても何かあるだろ」

 どこか呆れた顔を浮かべたショウはこちらに近づいてくると、すっと右手を伸ばしてきた。それは私の前髪を優しく上げるとそっとおでこに触れる。
 私の知る限り彼は末端の冷え性だった気がしますが、今は心地の良い温度ですね。ポケットにカイロでも入れているのでしょうか? はたまた私の体温が低くなっているだけなのか……って、そんな場合ではありません!?

「な、何をするのですか!?」
「何って……お前が馬鹿みたいに慌てるから熱
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