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デュエル・マスターズ〜龍を使役する少年の物語〜
第16話:七色に輝く、虹色のドラゴン
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ラゴン》っ!」

 現れたのは七色に輝く、虹色のドラゴン、《唯我独尊ガイアール・オレドラゴン》。

「ゆけぇ!《ガイアール・オレドラゴン》!勝のクリーチャーを殲滅しろ!」

 龍牙の指示に、《ガイアール・オレドラゴン》は勝のクリーチャーに襲い掛かる。

 対する勝のクリーチャー達は《ガイアール・オレドラゴン》を迎え撃つも、全員返り討ちにあい、勝のシールドもいつも間にか、無くなっていた。

 これが《ガイアール・オレドラゴン》の能力。倒した相手のクリーチャーの数だけ、相手のシールドを2枚ブレイクでき、勝てば、再度攻撃できる。
 おまけに、パワーは26000。更に最後に呼び出された《勝利のガイアール・カイザー》の“アンタップされているクリーチャーに攻撃できる”能力も受け継がれているので、勝のクリーチャーを攻撃できるのは必然だった。

(……なにも…できない…)

 クリーチャーは1体も居らず、シールドも1枚もない。あるのは数枚のマナと5枚の手札。

(……これじゃ、なにも守れない…!)

 手札に《ボルシャック・ドギラゴン》はあるも、これでは守りきれない。

「……勝!」
「っ!」

 突然、龍牙に声を掛けられ、勝は龍牙に視線を向ける。

「……《ガイアール・オレドラゴン》でダイレクトアタックっ!」
「っ!?」

 一瞬、龍牙の最後の言葉が“誰か”に似ていた。

「撲っ、滅っ!」

 勝に反撃のチャンスを与えず、龍牙はそう叫んだ。










「二人共、良いデュエルだったぜ!」

 二人のデュエルを見守っていたモルトは第一にそう言った。

「勝も、後もうちょっとの所で龍牙に勝てたのにねぇ〜?」
「……余計なお世話です」
「えっ?」

 一瞬、勝が何を言っているのかわからず、アイラは勝に問い掛けた。

「だから、余計なお世話って、言ったんですぅ!」

 突然、勝は叫び、いつも間にか帰宅の準備をしていた荷物を持って、この部屋から出ようとする。

「待て、まだこっちの質問に答えていない!」

 だが、龍牙に呼び止められ、勝は足を止め、龍牙に視線を向ける。

「すみません、龍牙さん。後日、また説明します。それでは!」

 その言葉を最後に、勝は荷物を持って、今度こと、この部屋から出ていった。

「お、おい!」
「やめておけ、モルト!」
「っ、龍牙…?」

 それを見たモルトは勝の後を追い掛けるも、龍牙に呼び止められ、足を止める。

「……今は一人になる時間が必要だ」
「…わかったよ」
「………」

 龍牙の言葉にモルトは渋々了承し、拓真は少し心配しながらも、勝がどこに行ったのか、見当がついていた。



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