655部分:第九十四話 最強の聖闘士その二
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第九十四話 最強の聖闘士その二
「共にじゃ。あの場所にじゃ」
「あの場所だと?」
「デスマスクやシャカ、それにサガはわし等の世界とは違う世界を行き来することができる」
彼等独自の技によってである。
「そしてじゃ」
「貴様もだというのか」
「いや、そうではない」
それは違うというのだった。
「わしはそうした技を持ってはおらぬ」
「では何処に行くというのだ?」
「記憶の中にじゃ」
その中にだというのである。
「その中にじゃ。行くとしよう」
「記憶の中か」
「以前にもおぬしには会っておるな」
童虎は神に対して問うた。
「そうじゃな」
「ふん、そのことも覚えているのだな」
「少しはな」
そうだというのだった。
「覚えておる」
「私はあの時も貴様と闘った」
キュドイモスから童虎に対して述べた。
「それも覚えているな」
「うむ。そして今もこうしてじゃな」
「あの時貴様は武器を解き放った」
キュドイモスの目が光った。
「貴様のその武器をだ」
「そうじゃったな。それにより我等は勝利を収めた」
「今もか」
また童虎に問うのであった。
「この聖戦もそうするつもりか」
「そうじゃといえばどうするつもりなのじゃ?」
「今度は遅れを取らん」
これがキュドイモスの返答だった。口元には不敵な笑みが浮かんでいる。
「決してだ」
「今度はなのじゃな」
「そうだ。ライブラよ」
あらためて童虎に対して告げてきた。
「ここで貴様のその武器も封じてくれよう」
「さすればじゃ」
彼もまた神の言葉に応えてだ。言うのであった。
「過去の世界へ行こうぞ」
「我等がかつて闘ったあの時代にか」
「そうじゃ。そこにじゃ」
「面白い」
キュドイモスの言葉はここでも自信そのものであった。
「ではその時代においてだ」
「わしと闘うというのだな」
「無論。そして貴様を倒す」
「さて」6
その童虎とキュドイモスが出て来た場所はだ。荒野だった。そこでダークブラウンの短い髪の精悍な若者とキュドイモスが闘っているのが見えてきた。
その男はライブラの聖衣を着ている。そのうえで彼と対峙しているのだった。
キュドイモスはそれを見てだ。まずはこう言ってみせた。
「懐かしいな」
「そう言えるのじゃな」
「この時のことはよく覚えている」
そしてこんなことも言ってみせたのである。
「しかしそれがどうかしたのか」
「どうかしたか、か」
「そうだ。どうかしたのか」
そうは言ってもである。その目には明らかに不機嫌なものが宿っていた。そしてそれは隠せるものではなかった。はっきりと浮き出ていたのだ。
「私とこの時の貴様との闘いのことがだ」
「わしも覚えておる」
「セブンセンシズは東洋
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