ガンダムW
1549話
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レイクでガンダムに殺されるように仕向けたりはしないだろう。
「その辺は結果を見てから言ってくれ……としか言えないな。何、ここでキャンキャン吠えていなくても、結果はすぐに出る」
キャンキャン吠えるという言葉に、目の前の男は不愉快そうに黙り込み、こっちを睨んでくる。
ふむ、挑発としてはもう一押しか。
「そう言えば全く関係ない話だが、どこかの国には弱い犬はよく吠えるという格言があるらしい。……どう思う?」
「っ!? 失礼する!」
顔を真っ赤にしながら叫んだ男は、そのまま俺の前から去っていく。
それに従い、ロームフェラ財団やOZの連中も俺達から距離を取る。
そして逆に、連合軍の人間からの視線は随分と好意的なものになっていた。
……先程までは連合軍の軍人からも俺に向けられる視線は厳しいものがあったのに、ロームフェラ財団の人間をやり込めただけでこうも露骨に変わるとは。
それだけ連合軍にとってロームフェラ財団の人間は好ましく思われていないという証明か。
そんな中、1人の男が俺の方へと近づいてくる。
ロームフェラ財団の人間……というより、OZを率いている、トレーズ・クシュリナーダ。
他のロームフェラ財団の人間は俺から離れていった中、こうしてトレーズが近づいてくるというのはちょっと意外……いや、トレーズの性格を考えれば理解出来ないでもないか。
「やぁ、君がアクセル・アルマーだね。ゼクスから色々と話は聞いているよ。一度こうして会ってみたいと思っていたのだが……存外に早くその機会を得て、嬉しく思う」
笑みと共に差し出された手を、しっかりと握り返す。
「トレーズ・クシュリナーダだ」
「ああ。知ってると思うけど、俺はアクセル・アルマーだ」
俺が名乗ると、トレーズの口元に浮かぶのは嬉しそうな笑み。
こうして見る限りだと、トレーズの人当たりはいい。一種のカリスマ性も感じられる。
原作でトレーズ派という集団が結成されたのも、当然と言うべきか。
純粋にカリスマという一点で見れば、幾多もの世界で戦い抜き、その頂点に立つシャドウミラーを率いる俺よりも明らかに上だろう。
それは認めざるを得ない。
「君は戦士として素晴らしい実力を持っていると聞いている。あの、ゼクスですら乗りこなせないようなMSを容易に乗りこなすとね」
「トールギスか?」
「うむ。……正直なところ、あの機体がOZにあればと思う事もあるがね」
そう言いながらも、トールギスを寄越せといった雰囲気がトレーズには一切ない。
この辺も、他のロームフェラ財団のメンバーと違うところだよな。
潔いというか……トレーズなんだし、この場合はエレガントに、か?
ともあれ、そんなトレーズと話すのは、不思議な程に俺にとって
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