孤独の戦い 前編
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よな? 」
誰にも聞こえないほど小さな声で呟き、イヤホンを握りしめる。
ーーー−−
「結局来なかったね……」
「連絡もつかなかったみてーだし、本当にどーしたんだ? 」
試合開始時刻五分前になり、壁際で話している。
「ふん。どうせ寝坊か体調を崩し、情けなくて連絡が出来ないだけだろう。そこまで気にする必要など無いだろう」
「けど、ワタシはシンパイスル……」
「…………アイツなら大丈夫だ。明日になったらケロッとした調子で会えんだろ」
「ならいーんだけど…………よっ」
ヒメラギは俺の肩に腕を回し、三人から気づかれない程度に距離を取ってきた。
「カグラ。今日のオメー…………口数も少ねーし、なんか元気ねーぞ。もしかしてアマネ関連か? 」
「……違ぇよ」
「つっても、普段のオメーなら口悪くアマネの事ゆーだろ。もしかしてなんか知ってんのか? 」
「知らねぇよ。いいからほっとけ。昨日の事で考え事してただけだ」
「ほっとける訳ねーだろ。仲間なんだからよ。昨日の事ならもう気にしちゃいねーから、思いっきり戦えよ。んで、アマネに勝利報告でも入れよーぜ」
「……ああ」
「うし。んじゃ、行こーぜカグラ。サポートは任せろ」
回していた腕を解くと、小気味良く背中を叩かれた。
「…………待ってろ、アマネ」
ヒメラギの後についていき、アルケオニスガンダムを持ってバトルシステムに向かう。
ーーー−−
「…………様子がおかしいよね? 」
隣に座っているヒロヤ君に話しかける。様子がおかしいというのは、レイ君の様子についてだ。
「…………そうだな」
「そして君もおかしいよね? 」
「気のせいだろ? 」
「いやいや。まるで知ってはいけないことを知ってしまった的な感じに見えるよ? 」
「ちっ。人の心を読むな。三回死んで二回生き返って土に還れ」
「元ネタがパワーアップしてるよそれ!? 」
「うるせい。気が向いたら話してやるから、今は試合を見届けてろよ」
「う〜ん。マヒルさんの事や昨日の事もあるし、何か引っ掛かるんだけどな〜」
「分かったから、大人しくしてろ。それより、次の対戦相手ってどこだよ? 」
「うっわっ…………せめてトーナメント表を見ててよ。次の対戦相手は、黒鉄学園だね。ムウさん情報だと、最近の戦績はウチと似たものだって」
「じゃあここまで勝ち上がってきたってことは、強くなってきたってわけか」
「かもね。けど、今回黒鉄学園と当たった対戦校はそこまででもないらしいし、戦っても天山学園と比べれば難しくないはずだよ」
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