孤独の戦い 前編
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途切れた。
わけわかんねぇよ!なんでこんなことばっか起きんだよ!ただでさえ今日の事もあるっつうのにっ!!
イヤホンを外し、八つ当たりするかのようにベッドへと投げつける。
「はあ………はあ…………なんで…………。なんで、俺ばっかりこんな目に合わなきゃいけねぇんだよ……」
ーーー−−
ブルルルル……ブルルルル………ガチャ
「はい、もしもし」
『私だ』
「あなたですか。どうですか?きちんと出来たんでしょうね? 」
『もちろんだ。一番厄介そうな人物に圧力をかけた。あとはそちらの頑張り次第だ』
「感謝します。報酬は後日口座に支払います」
『分かった。では健闘を祈る』
ーーー−−翌日
「やあやあ。皆揃って…………ないね。マヒルさんがいないね」
「珍しいな。二年間一度も遅れたことないのに」
「確かに、アマネにしちゃ珍しーな」
「マヒル……ドウしたんダロ……」
「…………………」
「うーん…………皆にも連絡来てないんじゃ、僕にも分からないな〜。もう二十分前だし、ガンプラの調整もあるのに」
「問題ないだろう。元よりビルダー専行だ。いなくても試合はできるだろう」
「そういうことじゃないよサクラ。俺達は六人で一つのチームなんだから」
「風邪ってわけじゃねーよな? 」
「キノウはそんなヨウスナかった……」
「んー…………ひとまず、皆は試合の準備をしといて。ムウさんにも今連絡したし、すぐにミーティングをしといて。その間に、僕はもう一度連絡をしてみるよ」
「りょーかいッス」
「承知した」
「じゃあ行こっか」
「………………」
黙ってアキザワ達の最後尾にいると、誰かに裾を引っ張られる。誰かと思い見てみると、前にいたはずのセシリアが隣で引っ張っていた。
「レイ……ドウかしたノ? 」
「……大丈夫だ。心配すんな」
そう言ってセシリアの頭をポンポンとし、再び前へと向く。
結局、昨日はレイナから話は聞いていない。というかそれどころじゃなかった。何かしたくても何も出来ずにいる苛立ちや焦燥感で頭がいっぱいだった。
「…………」
ポケットから例のイヤホンを覗かせ、男から言われた言葉が頭に過る。
『明日の試合に負けてもらえばい。試合中はこのイヤホンを付ける行うこと。それと、この事が誰か一人にでも漏れたら取引不成立として扱う』
…………つまり、他の皆にバレないように負ければ、アマネは無事返してくれる。代わりに、俺達はここで敗退だ。シンドウにも借りは返せない。
「……………けど、それでアイツが助かるなら、別に負けてもいい
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