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魔界転生(幕末編)
第76話 日本売買計画
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大な国に囲まれとる」
 龍馬はうんうんと頷くように首を振った。
「だがの、土方君。もしも、その国が日本を狙っているとしたらどうする?」
「なぜ、そういえる?」
 土方は龍馬の予言めいた問いに少々驚いた。なぜなら、今、その大国が攻め込んできたなら、日本はひとたまりもないだろう。
「日本っちゅのはの、土方君。アメリカがロシアに行くにも深刻に行くにも通られねばならない国なんじゃ。清国やロシアもそうじゃ。ましてや、伴天連もそうじゃろう。しかも、日本には、様ような資源や職人、文化が根付いちゅう。各国は、そういう物が喉から手が出るほど細がっているんだよ。この戦争だってそうじゃ。もし、政府にアメリカやエゲレス。そして、蝦夷政府がフランスなどが後ろについたとしたら、日本は大国の代理戦争を政府と蝦夷で繰り広げ事になちょっただろう」
「そんなことはなかっただろう?榎本も官軍もそんな馬鹿じゃない」
 龍馬の言い分に土方は反論した。
「でもなー、土方君。諸外国は未だに狙ってるよ?だから、わしは・・・・・・・」
「だから、なんだ?」
 龍馬が言いよどんだところが、狙いなのだと土方は察した。
「わしはのぉ、土方君。諸外国に日本を売ってやろうと思うちょる」
 龍馬はにやりと不気味に笑った。
「馬鹿な、そんなことが出来るわけなかろう!!俺は認めていないが、日本には政府もある。いくら馬鹿な薩長でもそんなことは許さいだろう」
 土方はそんな絵空事に呆れて苦笑いを浮かべた。
「いいや、すでに動きだそうとしている。日本売買計画が」
 龍馬は真顔で答えた。
「では、その計画とやらをお前の冥途の土産に聞いてやろう」
 土方も真顔になった。
「いいかい、土方君。何も国土として日本を売るなんて言ってないきに。確かに国土を売ることはできんぜよ。そんな事したら、おまんが言うように政府が黙っていない。けどの、それ以外はやりようによっては、日本を空洞化することが出来る。例えば、物資や技術産業をうっぱらう。そうすれば、どうなると思う?」
 龍馬は饒舌に語り、土方に質問を投げかけた。
「日本には金が集まる」
「そのとおりぜよ。じゃが、日本には金が増えても買う物がないとしたらどうする?」
 龍馬はにやりと笑った。
「買う物がなければ、買い戻せばよかろう」
「そうじゃの。では、買いも戻せなかったどうする?日本は四季があり、美しい国じゃ。けど、その分、作物などは天災に見舞われる。金はあるけど、変えない。それは、金の価値というものがなくなったという状態になるとは思わんか」
 龍馬は再び真顔になって土方に言った。
「すでにわしは、その段取りをつちゅる。わしは、これから大陸をわたらないかん。時間がないきに」
 龍馬は馬から降りた。
「お前の好き勝手にはさせん。ここで、地獄
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