■出撃・礼号作戦!〜いざ、礼号作戦〜
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『提督、お姉さま。間もなく決戦支援艦隊の出撃予定時刻です。』
いつの間にか寝入ってしまっていた俺達を……と言うか俺を起こしたのは、仮眠室をノックする霧島の声だった。
「おぉ、すまんな。今行く。」
よっこらせ、と上体を起こすと正座したままの状態で大口開けて寝ている金剛の姿が目に入る。こいつ、一晩中俺を膝枕してたのか……。ってか、無防備にも程があるだろう。
「おい金剛、起きろ。出撃の時間だ。」
「Zzz……フガッ!?も、もう朝デスか〜…?もう少し寝た…ぐぅ。」
昔のクセが抜けんのか、戦艦には朝が弱い者が多い。かくいうウチの嫁もご他聞に漏れず、朝はそんなに強くない。昨夜はしていないが、寝る前に『運動』し過ぎだってのもあるかもしれんが。
「おいこら、二度寝は流石にいかんぞ。寝不足の霧島に〆られちまう。」
「そ、それはヤバいネー!早く起きるデース!」
流石の長女もマジギレの末っ子は怖いらしい。
「提督、お姉さまもおはようございます。」
霧島は普段通りを装ってはいたが、流石に徹夜の作業は堪えたのだろう、目の下に隈が出来ている。
「徹夜での作業、ご苦労だったな。運搬に従事してくれた奴等もクタクタだろう?ゆっくり休むように伝えてくれ。」
「はい。では、私はこれで。」
霧島はペコリとお辞儀すると、若干ふらつきながら執務室を出ていった。
「さて、工廠に向かおうか?」
「OK、エスコートお願いしマース!」
俺は金剛の腕を俺の腕に組ませると、連れ立って執務室を出た。
廊下に出ると、眠気と疲労で力尽きてしまったのか、軽巡や駆逐艦がスゥスゥと寝息を立てていた。その1人1人に毛布をかけて回っている榛名。お前も限界だろうに、無理はするなよ?なるべく音を立てないように廊下を進み、工廠にやっとこさ辿り着いた。
「あ、金剛さん。お待ちしてましたよ。」
中に入ると明石が建造妖精さん達と金剛の艤装を換装していた。ウチの戦艦級の定番装備は主砲2門に水偵、そこに電探か徹甲弾なのだが、決戦支援艦隊の時は火力特化。金剛の身体には少し持て余す46cm三連装砲3門に弾着観測の為の水偵か電探を積み込む。
「フゥ、流石にちょっと重いネ〜……」
「すまんな、負担をかけて。」
「Don't worryテートク〜!毎日鍛えてますから、この位へっちゃらデスよ〜!」
全く、その底抜けに明るい笑顔に何度励まされた事か。お前が俺にその笑顔を向けてくれるから俺は迷わずに進めるんだ。
「他の方はもう港でお待ちですよ。」
明石にそう急かされて、見送りの為に港へと向かう。港に着くと、既に金剛以外の5人は準備万端待ち構えていた。
「も〜!金剛さん遅刻
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