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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン62 蹂躙王と墓場の騎士
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 雷撃壊獣サンダー・ザ・キング 攻3300→多次元壊獣ラディアン 攻2800
 清明 LP1450→1200
 雷撃壊獣サンダー・ザ・キング 攻3300→ラディアントークン 攻2800(破壊)
 清明 LP1200→700

「クラックヘルムでの攻撃はできねえなあ……カードをセットしてターンエンドだ」

 辛うじてこのターンは耐えきれた……だけど、サンダー・ザ・キングをどうにかする方法はいまだにない。いや、あることはあるのだが、あのカードを引けるかどうか。

 清明 LP700 手札:0
モンスター:多次元壊獣ラディアン(攻)
魔法・罠:1(伏せ)
場:KYOUTOUウォーターフロント(1)
 ケルト LP5000 手札:4
モンスター:雷撃壊獣サンダー・ザ・キング
      幻影騎士団クラックヘルム(攻)
魔法・罠:1(伏せ)

「いや、引いてやる!絶対に引いてみせる!僕のターン、ドロー!」

 今のターンの攻防を経て、また少し考えが変わった。弱気を振り払い、迷いを捨て、目の前の(ケルト)を越えることだけをただ望みカードを引く。僕の心の闇を媒体にして顕現したこのデッキは、僕がそうありたいと望めばいくらでも強くなる。僕が怒りに囚われた時、悲しみに呑まれた時、憎しみに満ちた時。きっかけは何でもいいが、とにかく勝利を求める感情の爆発をトリガーとして、限界を超えた更なる力を僕にもたらしてくれる。だがこの時僕を動かしていたのはそういった負の感情ではなく、もっと純粋に強者と戦うことのできる昂揚感、そして自分自身への義務感。ただそれだけだった。
 僕がこの世界に来て初めて会った精霊、辺境の大賢者は道があったとしても、それを進むかどうかは僕が決めることだと言った。僕が進むと決めた道は、きっと一番いい道ではないのだろう。だけど、僕にはみんなが助かるような道を探すことはできない。ならば、せめて最高の選択でないなりに精一杯に足掻いてみせよう。
 もっといい道があるのではないか、そんな風に考えることは確かに大事だ。でもそれは、もし失敗してもその原因を、そもそも自分が正解を選べなかったからだという部分に押し付けて言い訳を作るもとにもなってしまう。自分から逃げ道を作りそこにこもるのではなく、不完全な道なりに1度選んだ以上は最後まで歩ききってみせる。そしてそのために、誰にも負けない力が欲しい。この場を制する力が欲しい。
 そして、その願いは……届いた。

「さあ、何を引きやがった……?」
「僕が引いたカードは、魔法カード。2枚目の、妨げられた壊獣の眠り!このカードで、今度こそフィールドのモンスターをすべて破壊する!」
「甘いぜ!トラップ発動、幻影剣(ファントム・ソード)!このカードはモンスター1体の攻撃力を800ポイント
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