イボウンデーの帰還
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!!てめぇなんだこのげっ歯類!!」
『……ハムスターヨ?』
「ふっざけんな小さめの馬くらいはあるじゃねぇか!!知ってたら預かってねぇぞ、俺のうち4畳半って聞いてたか!?」
『…チョウドイイサイズカナ?ッテ思ッタヨ』
「俺の家がこいつのゲージに丁度いいサイズってことか!?ご丁寧に干し草敷いて、回し車まで置いていきやがって!昔のドラム洗濯機みたいな轟音だぞ毎晩これ続くのか!?」
回し車という単語に反応したかのように、奴が回し車に飛び乗ってゴゥンゴゥン轟音を響かせ始めた。…ああもううるせぇな。
『オットゴメンネ、イイ方法ガアルヨ』
「何だ!!」
『石臼ヲ接続スルト小麦粉ガ挽ケルヨ!』
「買うわ小麦粉くらい!!第一挽くほど大量に使わねぇし!!」
『ソウナノ…モーターヲ接続スルト携帯ノ充電クライナラ…』
「この轟音と引き換えにするほどのメリットを感じないんだが!?ていうか普通にコンセントに差して充電するし!!」
『オーゥ…丹沢、コンセントは和製英語ネー。外国デハ通ジナイヨ?』
「何が外国だ!この際だから云っておくがお前が棲んでるの瀬戸内海の小島だからな!!」
もっと文句を云ってやろうと息を吸い込むと、背後でカリカリカリ…と音がする。
「―――わー!!こ、こいつ柱!柱齧ってる!!」
『ゲッ歯類ダカラネー、歯ガ伸ビスギナイヨウニ、固イモノ齧ルヨネー』
「何でそれを俺の部屋に直に放った!?こ、これ敷金マイナスなんてもんじゃないだろ!?」
その時、ドアが乱暴にドンドンノックされた。…俺は声を落として携帯を持ち替えた。
「……今も大家が外に来てんだよ……居留守で通してるがこれ出たら絶対怒鳴られるやつだ。…回し車、外すからな」
『ソ、ソレハオススメシナイヨ!!』
「お勧めとか関係あるかっ」
『回シ車外サレルト…ソノイライラノ矛先ハ同居人デアル丹沢ニ向カウヨ!カナリノ高確率デ丹沢ガ残念ナコトニナルヨ!』
「……いっ」
あっぶねぇ…あいつ人襲うのかよ!ていうか同居人!?俺こいつのゲージ内の同居人に過ぎない扱い!?
『ハムスターノ顎、トテモ強イヨ。鬼クルミモ真ッ二ツネ』
―――げっ歯類だもんなぁ!!
「お前…そんな危険動物を何の説明もなく…」
『テヘ♪』
ヂュイイイイイッ!!ヂュイイイイイッ!!
俺はびくりと固まった。大家のノック音もヒートアップし始める。こ…怖ぇ…大型げっ歯類の咆哮怖ぇ…!!
『オウ、ハムチャンッタラオ腹減ッテル鳴キ声ネー。モウゴハンノ時間ヨー』
「ばっ…ふっざけんな、うち基本的にペット駄目だと云っただろうが!こんな猛獣みたいな咆哮あげたらお前、お前が帰ってくる頃には俺追い出されてるよ!!ど、どうすればいいんだ」
『ゴハンアゲタライイヨ?』
俺はざっと周囲を見渡し、あのポリネシアン達が
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