バトルスタート
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眉間にシワを寄せ考えてみる。しばらく考えた後、滅竜魔導士が二人いることに気付き、そのことを言っているのだと理解することができた。
「いるけど・・・それが?」
「我はすべてのドラゴンを滅する」
意味不明な発言に訝しげな表情を浮かべる。ドラゴンを滅する?こいつも滅竜魔導士なのか?いや、でもさっきドラゴンに自分自身がなっていたような・・・
「レオン!!大丈夫!?」
「うん。ラウルは下がってて」
狂気に満ち満ちている目の前の相手に戦力にあまりならないラウルを前に出す気はさらさらない。帰るときの手段としても彼は残しておきたい存在だし、バトルをさせるわけにはいかないだろう。
「そのドラゴンはどこにいる?」
「さぁ?どこだろう」
家で寝てるのか、ギルドで屯っているのか、はたまた依頼に行っているのか、それは俺の知るところではない。だが、仮に知っていようともこんなに殺意を放っている相手に教えるようなアホはいるはずないだろう。
「そうか。ならそれでもいい」
なんだ、ずいぶんあっさりと引き下がってくれるなと思った時期が俺にもありました。その男は片足を引くと、ローキックのような形で膝へと攻撃を放ってきたのだ。
「ほっと」
それには普通に反応できたし、彼の手を掴んでいたこともありそのまま男の頭上を飛び越えるようにして回避する。
「何?見逃してくれるんじゃないの?」
「それはない」
立ち位置が逆転した俺たちは互いに体を反転させて敵を見据える。すると、男はこちらを指さし一言いい放つ。
「貴様をここで殺せば、そのドラゴンは心配してここに来るだろ」
「ずいぶんな極論だな」
あながち間違っていないだけに余計面倒くさい。しかし、この困難なクエストをするに当たり時間がかかることは彼らも承知なので何年後になるかは保証できないが。
「逃げられそうにもないしな」
ドラゴンに変身できるのであれば、こちらがどれだけ頑張って逃げようとも意味がない。どこに行こうとも先回りされて戦わなければならないのがオチだ。
「ラウル、かまくらでも作って休んでてくれ」
「うん!!そうする!!」
体温を逃がさないようにするにはここにたくさんある雪を使ってかまくらを作るのが理想だ。ラウルもそれをわかってくれたみたいで一人でせっせと雪を集めていたりする。
「かまくらとはこれまた面白い発想だな」
「想像は自由だからね」
背負っていたかばんをラウルの方へと投げて身を軽くする。ここら辺には食料もないだろうし、時間はかけたくない。こいつを倒したら、ラウルが完成させたかまくらで野宿でもして体を休めよう。それに、もしかしたらこいつがこのクエストが完了できない要因なの
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